医師から処方された薬を飲んでいる間、市販薬を使用してもよいですか?
医師から処方された薬を飲んでいる間、市販薬を使用してもよいですか?
A. 処方薬と市販薬にも相互作用(飲み合わせ)がある場合がありますので、注意点を守ることが大切です。
処方薬と市販薬の併用には注意が必要です:
- 基本的に、持病がある人は自己判断で使用しない
- 原則として、医師や薬剤師に相談せずに市販薬を併用しないでください
- 成分が重複しないかチェックする
- 特に解熱鎮痛薬は、成分が重複する可能性があるため注意が必要です
- そのためにも、お薬手帳を活用しましょう
- 相互作用がないか確認する
- 処方薬と市販薬の相互作用で副作用が強くなる可能性もあります
- 病気の症状を隠して、病気の発見を遅らせる可能性もあります
- 必ず、事前に相談する
- 原則として、医師や薬剤師に相談せずに市販薬を併用しないでください
- 市販薬やサプリメントなど使用したい場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください
- 市販薬を購入する時も、お薬手帳を持参しましょう
- 記録をつける
- お薬手帳を活用し、服用中の薬をすべて記録しておきましょう
- サプリメントや健康食品も記録することが大切です
使用上の説明や注意事項を守って、正しく使いましょう。
市販の風邪薬
市販薬には、年齢制限が記載されていますので、その表示をきちんと確認する必要があります。
市販の風邪薬や咳止めについては、より慎重であるべきです。
アメリカでは・・・
2歳未満:米国食品医薬品局(FDA)が、2歳未満の幼児や小児に対して、市販の風邪薬(充血除去薬[decongestants]、抗ヒスタミン薬、去痰薬、鎮咳薬)を用いないことを推奨(2008年1月に)
4歳未満:米国 OTC 医薬品協会は、自主的措置として、コデイン、プソイドエフェドリン、PPA、抗ヒスタミン薬等を含むOTCかぜ薬等(鎮咳去痰薬、鼻炎薬、配合かぜ薬を含む)を4歳未満に使用しないように、という注意喚起を製品に記載(2008年10月)
6歳未満:米国小児科医会は、小児での有効性の根拠に乏しく、かつ、危険性があることを理由に、6歳未満の小児への使用制限を引き続き求めている
日本では・・・
「顕著な安全性上の問題が発生しているということは考えにくく、消費者が小児の風邪薬に対して俄に心配をする状況にはない。」と考えており、情報提供としては、「保護者の監督のもとで服用させてください」との記載とする。
そのため、小児用の風邪薬でも、プソイドエフェドリンや鎮静性の抗ヒスタミン薬が市販されています。特に、熱性けいれんの既往があるお子さんには、鎮静性の抗ヒスタミン薬が入った風邪薬は使用しないことを推奨します。
購入する際は、製品の表示を見るだけでなく、専門家に相談するように、お願いします。
2歳未満は、医師の診察を優先してください
[1] 医薬食品局安全対策課、医薬品医療機器総合機構安全部:「小児用かぜ薬・鎮咳去痰薬等の安全対策について」、平成21年5月8日.