「薬剤関連顎骨壊死の病態と管理: 顎骨壊死検討委員会ポジションペーパー2023」
薬剤関連顎骨壊死(medication-related osteonecrosis of the jaw, MRONJ)
薬剤関連因子
- ビスホスホネートおよびデノスマブ(投与量;高用量>低用量、累積投与量)
- 抗スクレロスチン抗体製剤:ロモソズマブ
- 抗悪性腫瘍薬:殺細胞性抗悪性腫瘍薬、血管新生阻害薬、チロシンキナーゼ阻害薬、mTOR 阻害薬
- グルココルチコイド
- 免疫抑制薬:メトトレキサート、mTOR 阻害薬
予防的休薬の是非について
- (背景)
- 抜歯等の歯槽骨に対する歯科口腔外科手術の際に ARA (antiresorptive agent, ARA; BP 製剤と Dmab 製剤の総称) を休薬するか否かに関しては、質の高いエビデンスは得られていないことから、いまだ議論の的である
- ポジションペーパー
- 「原則として抜歯時に ARA を休薬しないことを提案する」
薬剤ごと
- 低用量 BP 製剤
- 緊密な医歯薬連携のもとでリスク評価と方針決定を行うことが重要
- Dmab 製剤
- Dmab 製剤投与中止後に骨密度(BMD)が急速に減少し、骨代謝マーカーが急激に上昇することが示されている
- Dmab 製剤は中止しないことが望ましい
- ARA 以外の薬剤は?