静注降圧薬
静注降圧薬は、急激な血圧上昇(高血圧緊急症/周術期/脳血管イベントなど)で、速やかに血圧を調整するために用いる注射薬。作用発現が速く、用量調節がしやすい(持続投与が多い)一方、過降圧や臓器灌流低下に注意する。
- 高血圧緊急症(臓器障害を伴う急激な血圧上昇)
- 周術期/ICUでの血圧管理
- 脳血管障害(脳出血・くも膜下出血等)での血圧管理(施設プロトコルに準拠)
- 急性冠症候群/急性心不全など、循環動態を見ながらの血圧調整
| クラス | 代表薬(一般名) | 主な特徴 | 注意点(例) |
|---|---|---|---|
| Ca拮抗薬(血管拡張) | ニカルジピン | 持続投与で調整しやすい | 過降圧、頻脈、静脈炎に注意 |
| 硝酸薬 | ニトログリセリン | 静脈拡張(前負荷↓)+冠血流改善 | 頭痛、反射性頻脈、耐性 |
| 血管拡張薬 | ヒドララジン | 動脈拡張(後負荷↓) | 頻脈、頭痛、狭心症増悪に注意 |
| β遮断薬 | エスモロール | 超短時間作用で調整しやすい | 徐脈、心不全、気管支喘息に注意 |
| α遮断薬 | フェントラミン | 褐色細胞腫クリーゼ等で検討 | 頻脈、虚血に注意 |
- 血圧:連続/頻回測定(投与開始・増量時は特に)
- 過降圧の兆候:意識変容、冷汗、胸痛、尿量低下、四肢冷感など(臓器灌流低下を疑う)
- 脈拍/心電図:頻脈・徐脈、不整脈
- 呼吸状態:心不全合併や硝酸薬使用時などは呼吸困難/SpO2もセットで
- ルート管理:持続投与の刺入部(発赤・疼痛・漏れ)、投与速度/ポンプ設定のダブルチェック
- 併用薬・背景:β遮断薬禁忌(喘息、房室ブロックなど)、冠動脈疾患、脳血管イベントの有無