マンニトール
商品名:20%マンニットール注射液「YD」等
剤形:注射剤(点滴静注)
使用時の注意
⚠️ 特徴
- 静注後、ほとんど代謝されずに糸球体でろ過され、尿細管でほとんど再吸収されない。
- 血漿・尿細管液の浸透圧を上昇させ、組織から血管内へ水分を移動させて利尿を促進する。
- 脳組織・眼内組織の水分を血管内へ移動させ、脳圧・眼圧を低下させる。
- 強い利尿作用があるため、尿量と水分・電解質バランスの確認が重要。
🚫 注意すべき状況
- 禁忌:急性頭蓋内血腫のある患者。出血源を処理し、再出血のおそれがないことを確認する。
- 脱水状態では、利尿作用により症状が悪化することがある。
- 乏尿・無尿、腎機能障害では排泄が低下し、血漿浸透圧上昇、循環血液量増加、急性腎障害につながることがある。
- 心疾患・肝疾患のある患者、高齢者では慎重に投与する。
- 結晶が析出した場合は、製品の添付文書に従って加温・振盪し、溶解と性状を確認して使用する。
💊 薬理作用
- 浸透圧利尿:尿細管で再吸収されにくく、尿細管内に水分を保持して尿量を増加させる。
- 脳圧降下:血漿浸透圧を上昇させ、脳組織から血管内へ水分を移動させる。
- 眼圧降下:眼内組織との浸透圧差により眼内の水分を移動させる。
📦 保管
- 室温保存。
- 強い衝撃や鋭利なものとの接触を避ける。
- 包装袋内・容器表面の水滴や結晶、液漏れ、性状異常がある場合は使用しない。
看護師向け:観察事項
❤️ 投与後の観察事項
- 尿量、入出量、体重、口渇、皮膚・粘膜の乾燥など水分バランス。
- 血清Na・K、酸塩基平衡、血漿浸透圧、BUN・Crなど腎機能。
- 意識レベル、瞳孔、頭痛、嘔吐など脳圧亢進症状の変化。
- 血圧・脈拍、浮腫、呼吸状態、胸部圧迫感など循環血液量増加の徴候。
- 悪心、めまい、悪寒、脱水症状の有無。
💉 投与時の確認
- 処方された濃度、投与量、投与速度、投与経路を確認する。
- 点滴静注のみで使用し、静脈路の漏れ・腫脹・疼痛を観察する。
- 投与前に乏尿・無尿、腎機能、脱水、心疾患の有無を確認する。
- 強い利尿作用があるため、術中は尿の処理方法や留置カテーテルの状態を確認する。
⚠️ 副作用の観察
- 急性腎障害:尿量減少、血清Cr上昇、浮腫など。
- 電解質異常:低ナトリウム血症、高カリウム血症、代謝性アシドーシスなど。
- 脱水:強い口渇、皮膚・粘膜の乾燥、血圧低下、めまいなど。
- 脳圧変動:頭痛、めまい、悪心。
- その他:胸部圧迫感、悪寒。