薬は噛まずに飲んでください
錠剤を飲むのが苦手です。噛んで飲んでも良いですか?
薬が効くために・副作用防止のために、原則、錠剤は噛まずにそのまま飲んでいただきたいです。
飲めない場合は、他の方法を考えましょう。
錠剤が苦手
- 薬を飲み込みづらい
- 大きな錠剤は怖い
そんな気持ちで悩んでいらっしゃいませんか?
約3割の方が、錠剤を飲み込みづらいと感じていらっしゃいます [1]。
飲み込みづらさを感じている方の多くは、どうにか錠剤を飲むために、工夫をしていらっしゃいます。
薬剤師としては、『これだけはしないで!』という工夫があります。
製剤の秘密
医薬品の中には、特別な加工をしているものがあります。
- 薬を飲む回数を少なくするために
- ゆっくり溶けて、1日1回で済むようにしました!
- 薬で胃が悪くならないように
- 薬の成分が胃で溶けないように、コーティングをしました
- 薬の副作用が出ないように
- 急に溶けると、薬の成分が急激に吸収されて、副作用の心配がある
- ゆっくり溶けて、副作用がでにくいようにしました!
- 腸の病変部位に満遍なく効くように
- 腸の全体で溶けるようなコーティングをしました!
こんな工夫がされています。
もし、このような特別な加工をした製剤を砕くと、その工夫は、全く意味のないものになります。
- 薬の効果がなくなった
- 副作用が出た
こんなことが起こりえます。
実際に、「血圧を下げる薬を潰したために、急激に血圧が低下した」という事例も、注意喚起がされているにも関わらず、繰り替えし発生しています。
原則として、医薬品は、わったりせずに、そのまま飲んでください。
でも、大きな薬は飲みにくい方もいらっしゃいます。
薬によっては、
- 割っても大丈夫な薬
- 割ってはいけない薬
があります。
簡単な見分け方
最近は、100円均一でも、服薬を助けるグッズが販売されています。
例えば、
- 錠剤を半分に切る道具
- 錠剤をすりつぶす道具 など
ホッチキスくらいの手軽な大きさで、とても便利ではあるのですが、使う前に、必ず、薬剤師に、加工をしても良いかご相談ください。
どんな未分け方があるのか、少しご説明します。
名前で見分ける
医療用医薬品の名前を見ると、カタカナ名称の後ろに、用語がついているものがあります。それは、製剤の特徴を表しています。
- 〜徐放錠
- 徐々に、崩壊して、薬の成分を放出する錠剤(ゆっくり溶ける錠剤)
- 〜腸溶錠
- 胃では溶けずに、腸で溶ける錠剤(成分が胃酸で分解されないように。胃の副作用を軽減するため。)
- 〜CR錠
- Controlled Release(コントロールド・リリース)
- ゆっくり溶けるように溶け方を調節している錠剤
ゆっくり溶ける意味の用語
L(long)、LA(long acting)、R(retard)、SR(sustained release)、CR(controlled release) など
ただし、Rには、R(resistant)は、薬剤耐性という意味の製剤もあります
ただし、中には、薬の名前を見てもわからないものがあるので、注意が必要です。
外観で見分ける
もっとわかりやすい方法として、外観で判断する方法があります。

錠剤に溝がある場合・・
溝のことを割線と呼びます。
割線に沿って分割したら、薬の成分も等分されることが確認されています。
割線がないところで半分に切った場合、成分も等分されるかは、保証されていない点には、注意が必要です。

溝がない薬・・・
割線がないことには理由があります。
- 何らかの加工がされている
- 半分の用量は保険で承認されていないから など
製剤によっては、患者さんの事情や製剤の特徴を鑑みて、「割っても良いですよ」と説明される場合もありますが、原則、割ってはいけないとご理解ください。
医薬品情報を確認する
実際には、薬剤師は、正確に判断するために、薬剤師は、添付文書だけでなく、さらに詳しい、インタビューフォームを見たり、製薬企業に問い合わせて調べています。
じゃあ、どうしたらいいの?
大きな錠剤を飲むのは、とても難しいですよね。
私たちも、できるだけ、患者さんを辛い目に合わせないように工夫したいと考えています。
小さい大きさの錠剤に変更したり、粉末状の製剤に変えたり、患者さんの状況に合わせて、製剤の特製を鑑みて対応いたします。お気軽にご相談ください。
錠剤を飲むつらさを表す指標があります。
PILL-5(ピルファイブ)と言います。
なかなかつらさをわかってもらえない。。。
飲み込みについて相談したいとき、この指標をチェックすることは、あなたのお困り度を伝えやすくなるかもしれません。

