Tom SE, Sleep (2016) [PMID: 26943470]
PICO形式での要約
- P(Patient/対象者): 65歳以上のMedicare加入高齢者(TBIまたは大腿骨骨折で入院した患者)
- I(Intervention/介入): Z-Drug(ゾルピデム、エスゾピクロン、ザレプロン)の使用
- C(Comparison/比較): 服薬していない期間(3, 6, 9, 12か月前のデータとの比較)
- O(Outcome/結果):
- ゾルピデム:
- TBIリスク増加(OR = 1.87; 95% CI: 1.56-2.25)
- 大腿骨骨折リスク増加(OR = 1.59; 95% CI: 1.41-1.79)
- エスゾピクロン:
- TBIリスク増加なし(OR = 0.67; 95% CI: 0.40-1.13)
- 大腿骨骨折リスク増加なし(OR = 1.12; 95% CI: 0.83-1.50)
- ザレプロン: 利用者数が少なく、統計的に有意なリスク増加は確認されず
結論
ゾルピデムの使用は、高齢者においてTBIおよび大腿骨骨折のリスク増加と関連している。一方、エスゾピクロンやザレプロンは統計的に有意なリスク増加が確認されず、不眠症治療においてより安全な選択肢となる可能性がある。