薬の保管方法
エピペンの保管方法を教えてください。
夏場はどのように保管したら良いですか?
A. 【原則】
エピペン®の有効成分であるアドレナリンは光に分解しやすいため、携帯用ケースに収めた状態で保存・携帯してください。
日光の当たる高温下や夏場の車の中には放置しないでください。
原則として、エピペンは携帯用ケースに入れ、直射日光を避けて、室温(15〜30℃)で保管・携帯してください。
学校が判断するのではなく、生徒が処方・調剤を受けた時に説明を受けていると思いますので、まずは、その内容を確認してください。その上で、個別に対応策を考えましょう。
参考までに、自己注射製剤であるインスリン製剤では保管方法が検討されています(使用中のインスリン製剤は室温保管)。
契機となった事例があります。
営業職のAさんは、朝から医療機関を受診し、助手席にインスリン製剤を置いていました。夕方に見ると、製剤が膨張し、白濁していました。
インスリンは、使用中は室温保存する製剤です。夏場の車中の高温環境下で、医薬品成分の変質が変質しただけでなく、製剤の容器も影響を受けていました。
適切な保管方法を検討したところ、インスリン入れたポーチを、タオルでくるんだ保冷剤と一緒に、保冷バッグ・クーラーボックスに入れ、直接日光が当たらないように自動車の後部座席下に保管することで、30℃を超えない適切な温度で保管できたことがわかりました。
これを受けて、営業職や運転職の人の場合、保冷剤を活用することで、注射製剤を適切に保管することが推奨されています。

このように保冷剤を使用することで、30℃を超えない適切な温度で保管できることがわかっています。
保冷剤をタオルで巻くのは、薬が水で濡れることを防ぐためです。
エピペンの場合には、原則としては、携帯用ケースに入れ、日光の当たる高温下や夏場の車の中には放置しない事が推奨されています。
もし、運動会の練習など、教室等での保管が難しい場合には、保冷剤や保冷バッグなどを活用することで、適切に保管できます。エピペンに関して、冷蔵庫で冷やした保冷剤をタオルで包み、エピペンを一緒にバッグに入れておくことが推奨されています。(凍結した保冷剤では冷やしすぎる恐れがあるため)
適切な保管方法は、個別に相談されてください。