高齢者における週 1 回持効型溶解インスリン製剤使用についての Recommendation

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1. 適切な治療目標を設定する
ADL や認知機能が低下した高齢者においては、高血糖緊急症や低血糖を避けることが優先的な目標となる。低血糖になった場合、 遷延することが予想されるため、HbA1c 値の治療目標は厳格すぎないよう柔軟に設定する。
2. 適切なタイミングで血糖モニタリングを実施する
安全性の確保のため何らかの血糖測定が必要である。家族や介護者への教育を徹底し、低血糖時の対応や投与スケジュールの管理を習得してもらう。 投与量が安定するまでの期間や、シックデイなど血糖の変動が予想される場合には持続血糖測定 (CGM)や遠隔血糖モニタリングも検討する。 投与後 2~4 日目の食前血糖値が最も下がりやすいことから、 この日の血糖測定は用量調整の参考になる。
3. 訪問看護や介護環境では慎重に計画する
週 1 回〜数回の訪問看護などに依存する患者では、血糖変動を把握する機会が限られるため、慎重な投与計画が必要である。
訪問看護師や介護者との連携を強化し、緊急時の対応手段を準備する。
4. 感染症、術前の血糖管理など
適宜(超)速効型インスリンを併用する。連日投与のBasal インスリンに変更する場合、最後にイコデクを打ってから 1 週間から2週間の間で、朝食前血糖が 180mg/dl を超えた時点でイコデクの 1/7量を開始する。
5. 低血糖予防の注意事項と対応
低血糖時の対応方法に習熟してもらう(必要に応じグルカゴン投与も含む)。 予定外の運動をした後は低血糖に注意する。低血糖症状が一度おさまっても再発や遷延の可能性がある。 食事量や質にむらがある高齢者では慎重に適応を検討する。持効型インスリンからの切り替え投与時のみ 1.5 倍に増量することが推奨されているが、この場合は 2 回目以降も増量を続けないよう注意する。 高齢者においては 1.5 倍の初回投与を必ずしも行わない、という選択肢も考慮される。