非ベンゾジアゼピン系(Z-drugs)
不眠症(主に入眠困難)に用いる睡眠薬。ベンゾジアゼピン受容体(GABA-A受容体のBZD結合部位)に作用して睡眠を促すが、BZDより筋弛緩作用は相対的に弱いとされる。一方で翌朝の眠気、ふらつき・転倒、健忘、異常行動(睡眠時遊行など)に注意する。
作用時間(短時間/超短時間)と薬剤ごとの特徴(苦味、翌朝の持ち越し、せん妄・健忘、異常行動)で整理すると臨床での注意点が伝えやすい。
分類の例
超短時間型(入眠改善を狙う)
- 代表薬:ゾルピデム(例)
- 特徴:入眠には使いやすいが、夜間覚醒時のふらつき、健忘、異常行動に注意。飲酒や眠気を増強する薬との併用は避ける。
短時間型(入眠〜中途覚醒まで)
- 代表薬:エスゾピクロン(例)
- 特徴:翌朝の眠気(持ち越し)や味覚異常(苦味)など薬剤特有の副作用を確認する。高齢者では少量から。
- 最重要リスク:過鎮静→ふらつき・転倒(特に夜間トイレ動作)
- 次に重要:健忘・錯乱、異常行動(睡眠時遊行、食事、運転など)、翌朝の眠気(持ち越し)
- 高齢者での注意:転倒、せん妄、認知機能低下が起こりやすい。開始は少量・短期間で、必要性を定期的に見直す。
- 腎機能/肝機能:肝機能低下では作用が強く出て持ち越しやすいことがある(薬剤差あり)。
- 相互作用(併用注意):アルコール、オピオイド、抗ヒスタミン薬、抗精神病薬など中枢神経抑制薬で過鎮静・転倒が増える。服薬後の追加服用(頓服の重ね)にも注意。
- 開始・増量時:翌朝の眠気、ふらつき、歩行の不安定さ、健忘
- 夜間:夜間トイレ時の転倒、起床後のふらつき
- 飲酒時:過鎮静・異常行動リスクが上がるため禁酒/注意喚起
- 高齢者:少量でも転倒・せん妄が起きやすい(環境調整も含めて)
- 中止時:反跳性不眠(急な中止で不眠が強くなる)。必要なら段階的に。
- ガイドライン:不眠症診療ガイドライン(最新版)
- 添付文書:各薬剤の添付文書(警告・重要な基本的注意、相互作用)
- 参考リンク: