経皮吸収型製剤

経皮吸収型製剤の注意事項

添付文書に記載されている注意事項をまとめています

処置前に必ず剥離

電気的除細動(DC細動除去等)・ジアテルミー(高周波療法)・MRI(核磁気共鳴画像法)などの処置を行う前に、必ず剥離するように、との注意書きがある製剤

テープの切断不可

製剤を切断しないように、という注意書きがある製剤
 

高温曝露回避

 
貼付部位の温度が上がると、薬剤の吸収が増加する結果、血中薬物濃度が上昇し、副作用のリスクにつながるため注意の内容は、大きく2つの程度に分類できる
厳しく注意が必要
  • 厳しく注意が必要・・・フェンタニル
    • 背部への貼付不可
    • 熱い温度での入浴等を避ける
    • 発熱時には、患者の状態を確認するなど注意する
    • 外部熱への曝露を避ける
注意が必要
  • 注意が必要
    • 外部熱(過度の直射日光、あんか、サウナなどのその他の熱源)に曝露させない

長期間貼付

24時間をこえる期間貼付し続ける製剤の一覧

経皮吸収型製剤の特徴

「マトリックス型」と「リザーバー型」
  • 「マトリックス型」・・半固形または固形の薬物含有層(マトリックス)が薬物の拡散性を調整することで、薬物の放出を制御
    • 「マトリックス型」は、製剤特性的に理論上は、切断可能ですが、切断すると、剥がれやすくなるため、基本的に、切断は推奨されていません。また、薬剤によっては、マトリックス型であっても、切断してはいけないものがあります。
  • 「リザーバー型」・・液状またはゲル状の薬物含有層が、支持体と放出制御膜で覆われた貯留層(リザーバー)となっており、リザーバーからの薬物の放出は、放出制御膜により制御
    • 「リザーバー型」は、製剤を切断すると、切断面から薬剤が漏出するため切断不可
 
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