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点眼なのに全身症状?(徐脈・めまい)

症例)
緑内障の点眼開始後、脈が遅くなった感じ・めまいが出た。内科の薬は変えていない。
 
点眼なのに全身症状?なぜ起こりうる?
A.加齢による洞不全症候群
  • 加齢で徐脈は起こりうるが、「点眼開始後」というタイミングからは薬剤の影響も疑う。
B.点眼薬は目にしか作用しないため関係ない
  • 点眼薬でも、鼻涙管を通って鼻腔粘膜から全身に吸収され、全身性副作用が出ることがある。
C.点眼薬の全身吸収(鼻涙管→鼻腔粘膜)による薬理作用
  • 点眼液が鼻涙管へ流れると、鼻腔粘膜から吸収されて全身循環に入る。
  • β遮断薬(例:チモロール)なら徐脈・息切れ(気管支収縮)などが起こりうる。
  • 予防として、点眼後は涙囊部(目頭)を1〜5分間圧迫、またはまぶたを閉じて待つ。
D.緑内障の進行による症状
  • 緑内障の進行は視野障害が中心で、徐脈・めまい・息切れは説明しにくい。
 
ポイント(ねらい)
  • 点眼→局所だけでなく、鼻涙管から吸収され全身作用が出ることがある
  • 点眼後の涙囊部圧迫(目頭を押さえる)で全身吸収を減らせる
  • 併用薬・基礎疾患(喘息/COPD、心疾患)との関連も確認する

🟥 正解

C.点眼薬の全身吸収(鼻涙管→鼻腔粘膜)による薬理作用

🟧 解説

点眼薬は「目に入れる=局所」と思われがちですが、実際には一部が鼻涙管を通って鼻へ流れ、鼻腔粘膜から全身へ吸収されます。
そのため、薬の種類によっては“内服と同じような全身作用”が出ます。
 
例:β遮断薬(チモロール)
  • 心臓:β₁遮断 → 徐脈
  • 呼吸:β₂遮断 → 気管支収縮(喘息/COPDでは要注意)
 
予防のキモ
  • 点眼後に涙囊部(目頭の内側)を1〜5分間圧迫(またはまぶたを閉じて待つ)
  • “目から鼻へ流さない”ことで全身吸収を減らす
(観察事項)、どのようなものがありますか?
  • 点眼薬の種類、回数、両眼か(β遮断薬、α₂作動薬など)
  • 点眼後に目頭を押さえているか(涙囊部圧迫)、目を閉じているか
  • 徐脈、息切れ、めまい、低血圧症状(危険サイン)
  • 既往(喘息/COPD、心疾患)と内服薬(降圧薬、抗不整脈薬など)
  • 点眼手技(1滴か、あふれていないか、容器先端の接触)
  • 複数点眼の間隔(5分以上空けているか)