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膵リパーゼ阻害剤
膵リパーゼ阻害剤
2026/1/1
23:26
2026/1/1
23:26
1. 膵リパーゼ阻害薬とは?
膵リパーゼ阻害薬は、おもに脂肪(油)を消化・吸収する酵素(リパーゼ)の働きをブロック(阻害)するお薬です。これにより、食べた脂肪の一部が体に吸収されず、そのまま排泄されるようになります。
2. どうして使うの?
肥満の治療・予防
摂取した脂肪が全部吸収されず、約30%ほどがそのまま排泄されるため、体重コントロールを助けます。
脂質異常症(高脂血症)の補助
血中に入る脂肪の量を減らすことで、コレステロールや中性脂肪の上昇を抑える補助的な役割があります。
3. どうやって働くの?
食べ物が口から入って胃を通り小腸に到達すると、膵臓(すいぞう)から膵リパーゼという酵素が分泌されます。
膵リパーゼは、食べた脂肪を小さな粒(脂肪酸とモノグリセリド)に分解し、小腸の壁から体内に吸収されやすくします。
膵リパーゼ阻害薬はこの「分解する働き」が作用しにくい膜をつくり、酵素が脂肪にくっつくのを邪魔します。
分解されなかった脂肪は、小腸を通って便と一緒に排泄されます。
4. 代表的な薬剤
オルリスタット(商品名:ゼニカル®, アライット®など)
5. 飲み方のポイント
食事中または食後すぐに服用
食べた脂肪に合わせて作用させるため、油ものの多い食事に合わせて飲みます。
脂肪量が少ない食事なら効果も少なめ
脂質がほとんどない食事(例:おかゆや野菜中心)では、吸収阻害量は少なくなります。
6. 主な副作用・注意点
油性の便漏れ・下痢感
分解されずに残った脂肪が大腸で水分を引き寄せ、便がゆるくなったり、油っぽい便が漏れやすくなったりします。
脂溶性ビタミンの吸収低下
ビタミンA、D、E、Kなど脂に溶けるビタミンも吸収が落ちるおそれがあるため、長期使用時は医師の指示でサプリメントなどを併用することがあります。
お腹の張りやガス
分解されない脂肪が腸内細菌で発酵し、ガスが増えることがあります。
7. こんなときは医師・薬剤師に相談を
便の色や回数が急激に増えた・下痢が続く
お腹の痛みや強い腹部不快感がある
妊娠中・授乳中で使うか迷う
他に肝臓病や胆石症など、消化器系の病気がある
ポイントまとめ
膵リパーゼ阻害薬は「食べた脂肪の吸収を一部ブロック」して、体重管理や脂質異常の改善を助けるお薬。
食事に合わせて飲むこと、ビタミン不足への注意が大切。
副作用として油性下痢やガス増加があるので、気になる症状は早めに相談を。
以上が、膵リパーゼ阻害薬の一般向けのやさしい解説です。ご不明点があればいつでもどうぞ!