ノルアドレナリン前駆物質
ノルアドレナリン前駆物質
ノルアドレナリン前駆物質は、体内でノルアドレナリン(NA)へ変換される前駆体を補充することで、ノルアドレナリン作動性神経伝達を補い、症状の改善を図る薬剤です。
パーキンソン病(特に進行期)ではノルアドレナリン神経系も障害されるため、起立性低血圧(神経因性)などの自律神経症状への治療で用いられることがあります。
- 代表薬のドロキシドパ(L-DOPS)は、ノルアドレナリンの前駆物質です。
- 体内で芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)により脱炭酸され、ノルアドレナリンへ変換されます。
- ノルアドレナリンが増えることで末梢血管抵抗が上がり、立位時の血圧低下を改善します。
| 特徴 | 解説 |
| 神経因性起立性低血圧に有効 | 交感神経機能低下に伴う起立性低血圧の改善が期待される |
| 日中症状の改善が主目的 | 立ちくらみ、失神、転倒リスクの低減を狙う |
| 臥位高血圧に注意 | 横になると血圧が上がり過ぎることがある |
| 夕方以降の投与に注意 | 臥位高血圧を避けるため、就寝前投与は避けることが多い |
- ドロキシドパ(ノルアドレナリン前駆物質)
- パーキンソン病に伴う起立性低血圧(神経因性)
- パーキンソン症候群に伴う起立性低血圧
(※適応や位置づけは地域・ガイドライン・添付文書により整理が異なるため、運用に合わせて追記してください)
| 副作用/注意点 | 内容 | 対策 |
| 臥位高血圧 | 横になると血圧が上がりやすい | 就寝前投与を避ける、頭側挙上、血圧モニタリング |
| 頭痛・動悸 | 血圧上昇や交感神経刺激に関連 | 用量調整、症状が強ければ見直し |
| 不眠 | 交感神経賦活で出ることがある | 投与時間の調整 |
| 併用薬とのバランス | 降圧薬、利尿薬などで起立性低血圧が悪化することがある | 薬剤整理(減量・変更)も含めて評価 |
| 類薬群 | 比較点 | ノルアドレナリン前駆物質の位置付け |
| 昇圧薬(例:α刺激薬) | 受容体刺激で血管収縮 | こちらは前駆体補充でNAを増やすアプローチ(作用機序が異なる) |
| ミネラルコルチコイド(例:フルドロコルチゾン) | 体液量増加で血圧を支える | 体液量よりも交感神経機能低下が主体なら選択肢に |
| 非薬物療法 | 弾性ストッキング、塩分・水分、頭側挙上など | 薬物療法と併用して転倒・失神リスクを下げる |
ポイント: