中枢性鎮咳薬

中枢性鎮咳薬

咳がひどくて眠れない時などには

どんな薬?

  • 中枢性鎮咳薬は、咳の信号を“脳”でブロックして、咳を止めるお薬です。喉や気管に痰(たん)が絡まらず、空咳だけが続くときに使われることが多いです。
  • 代表的な成分には以下があります。:
    • コデインリン酸塩(オピオイド系)
    • デキストロメトルファン(非オピオイド系)

どのように効く?

  • 咳の信号は、気管・気管支のセンサーから延髄(えんずい)にある“咳中枢”に伝わり、そこから「咳を出せ」という指令が出ます。
  • 中枢性鎮咳薬はこの“咳中枢”の神経細胞に働きかけ、指令の強さを弱めたり、信号の伝わりをブロックしたりします。
  • ポイント:
    • コデイン…オピオイド受容体を介して神経の興奮を抑制
    • デキストロメトルファン…NMDA受容体などに作用し、咳の伝達を遮断

どんな特徴がある?

  • 痰は減らさない:痰を出す効果(去痰作用)はなく、から咳に特化
  • 速やかな効果:服用後30分~1時間で効き始める
  • 持続時間:コデインは約4〜6時間、デキストロメトルファンは約4時間ほど効果が続く
  • 成分ごとの違い
    • コデイン…鎮咳力が強いが、眠気や便秘の副作用も出やすい
    • デキストロメトルファン…依存性や便秘リスクが少なく、使いやすい

使う時の注意点・副作用

  • 低呼吸・呼吸抑制(コデイン)
    • 対策:用量を医師・薬剤師の指示通りに守り、過量投与しない。特に高齢者や喘息の人は慎重に。
  • 眠気・めまい
    • 対策:服用後は車の運転や危険作業を避ける。日中に使う場合は少量から試して、身体の反応を確認。
  • 便秘(コデイン)
    • 対策:水分と食物繊維を十分にとり、必要なら緩下剤(便を柔らかくする薬)を併用。
  • 依存・乱用(コデイン)
    • 対策:長期連用を避け、咳が続くようなら原因疾患の治療を優先。指示期間を超えない。
  • アレルギー
    • 対策:発疹・かゆみが出たら中止し、医師へ相談。

どんな時に使うのか?

  • から咳が続くとき:痰が少ない、あるいはほとんど出ない乾いた咳。
  • 夜間の咳:睡眠を妨げる咳を抑えたいとき。
  • 咳の原因が明らかでない場合の一時的対策:風邪初期やアレルギー性咳嗽の一時的緩和。

日常生活で気をつけること

  • 水分補給:喉や気管を潤し、刺激を減らす。
  • 室内の加湿:乾燥を防ぎ、咳の過敏を抑える。
  • 原因の除去:タバコの煙やほこり、香りの強い洗剤など刺激物を避ける。
  • 適切な休息:体力を落とさないよう、十分に休む。
  • 医師・薬剤師への報告:咳が1週間以上続く、血痰が出る、熱が下がらない場合は必ず受診。
まとめ
中枢性鎮咳薬は、延髄の“咳中枢”に作用してから咳を抑えるお薬です。乾いた咳や夜間の咳を効果的に和らげますが、眠気、呼吸抑制、便秘、依存などのリスクがあるため、用量・使用期間を守り、自己判断で長期連用しないことが大切です。水分補給や室内加湿、刺激物の除去など生活環境も整え、咳の原因に対する適切な治療を並行しましょう。