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麻薬性鎮痛薬
麻薬性鎮痛薬
2026/1/1
23:26
2026/1/1
23:26
有害事象
|薬効群
|作用機序
麻薬性鎮痛薬(オピオイド)による悪心・嘔吐は、
抗がん薬と同じく複数経路が関与
しており、特に
投与初期や用量増量時
に多くみられます。
① 中枢性(化学受容器引金帯:CTZ)刺激
延髄の化学受容器引金帯(CTZ)は血液脳関門の外に位置し、血中の薬剤が直接作用しやすい部位。
オピオイドは
ドパミンD₂受容体
や
セロトニン5-HT₃受容体
、
オピオイド受容体(μ、δ)
を刺激し、
嘔吐中枢を間接的に活性化
。
特に
投与初期〜2,3日
はCTZ感受性が高く、悪心・嘔吐が出やすい。
② 前庭器官(内耳)刺激
オピオイドは前庭神経核にも作用し、
ヒスタミンH₁受容体
や
ムスカリンM₁受容体
を介して動揺病様の悪心を誘発。
体位変換・歩行・車移動で症状増悪することがある。
モルヒネなど一部オピオイドで特に顕著。
③ 胃排出遅延・消化管蠕動低下
オピオイドは腸管の
μ受容体
を刺激し、アセチルコリン遊離を抑制 → 蠕動低下・胃排出遅延。
胃内容物停滞による胃拡張が迷走神経反射を介して悪心を誘発。
慢性的には便秘の主要因にもなる。
④ 血圧低下・迷走神経反射
オピオイドによる末梢血管拡張・ヒスタミン遊離により軽度低血圧が起こると、脳灌流低下と迷走神経刺激で悪心を助長。
発症しやすい状況
開始初期
(特に3日以内)
急速静注・高用量投与
高齢者・女性
(感受性が高い傾向)
動作・姿勢変化時
(前庭系刺激が関与)
|対策
臨床対応のポイント
予防的制吐薬
は、モルヒネ導入時や高用量開始時に考慮。
前庭系症状
が主体なら抗ヒスタミン薬が有効。
動作・姿勢変化時に嘔吐が起こることが鑑別のヒント
CTZ主体
ならドパミン拮抗薬や5-HT₃拮抗薬を選択。
数日で耐性がつくことが多いが、持続する場合は薬剤変更(例:モルヒネ→フェンタニル)が有効な場合あり。