de Sévaux JLH, Cochrane Database Syst Rev. 2023

小児の急性中耳炎
アセトアミノフェンとNSAIDが同等の鎮痛効果をもつのではないか?
 
Title (English & Japanese)
Paracetamol (acetaminophen) or non-steroidal anti-inflammatory drugs, alone or combined, for pain relief in acute otitis media in children
小児の急性中耳炎における疼痛緩和のためのパラセタモール(アセトアミノフェン)または非ステロイド性抗炎症薬(単独または併用)の効果
Journal Name & Publication Year
Cochrane Database of Systematic Reviews, 2023年 第8号
First and Last Authors
Joline L.H. de Sévaux, Roderick P. Venekamp
First Affiliations
Julius Center for Health Sciences and Primary Care, University Medical Center Utrecht, Utrecht University, Utrecht, Netherlands
Abstract
本レビューは、小児の急性中耳炎(AOM)に対するパラセタモールまたはNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)の単独または併用による鎮痛効果を検証した。4件のRCT(合計411名)を含み、パラセタモールおよびイブプロフェンは短期的な耳痛の緩和においてプラセボよりも効果的である可能性が示されたが、NSAIDsとパラセタモールの比較や併用療法の有効性に関しては非常に不確実であった。
Background
AOMは小児で最も一般的な感染症の一つであり、耳痛が主症状である。抗生物質の効果は限定的であるため、鎮痛剤の使用が推奨されている。
Methods
2023年5月までに、複数の医学データベース(CENTRAL、MEDLINE、Embaseなど)を用いて無作為化比較試験を検索。6か月から16歳の外来小児を対象としたRCTを含め、プラセボまたは無治療と比較した解析が行われた。
Results
  • パラセタモール vs プラセボ:1件のRCT(148名)で48時間後の疼痛緩和に有意差(RR 0.38, NNTB 7, 低確実性)。
  • NSAIDs vs プラセボ:1件のRCT(146名)で48時間後の疼痛緩和に有意差(RR 0.28, NNTB 6, 低確実性)。
  • NSAIDs vs パラセタモール:4件のRCT(411名)により、24時間から7日間にかけての疼痛緩和に有意差なし(非常に低確実性)。
  • NSAIDs+パラセタモール vs パラセタモール:2件の試験(71名)で有意な結論なし(非常に低確実性)。
Discussion
パラセタモールとイブプロフェンの単独使用はAOMによる短期的な耳痛緩和に効果的である可能性があるが、比較や併用に関する証拠は限られており、明確な結論は導けない。
Novelty compared to previous studies
本レビューは2016年版のアップデートであり、AOMに特化してNSAIDsとパラセタモールの効果を比較した点で新規性がある。
Limitations
試験数と参加者数が少なく、バイアスリスクが高い。結果の確実性は全体的に低〜非常に低である。
Potential Applications
小児のAOM管理における疼痛緩和の指針として、パラセタモールやNSAIDsの使用を再評価する際の根拠資料となる。