脂質異常症治療薬

脂質異常症治療薬

3ステップで理解する臨床薬理

脂質異常症
  • 脂質異常症とは
    • 血液中の脂質(主に LDLコレステロール・中性脂肪・HDLコレステロール)のバランスが崩れた状態
    • 放っておくと、動脈硬化 → 心筋梗塞・脳梗塞 などのリスクが上がる
  • 治療の基本
      1. 生活習慣の改善(食事・運動・禁煙・減量)
      1. それでも十分に下がらない、もしくは 心血管リスクが高い人 に薬物治療を追加
  • 薬物治療の目的
    • LDLコレステロールを下げて、心血管イベントのリスクを減らすこと が一番大事
    • 追加で、中性脂肪高値や低HDLなども考慮して薬を選ぶ

1. どんな薬?

脂質異常症治療薬は、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)を減らす薬です。主に以下のタイプがあります:
(薬効群ごとの分類)
LDL-C 低下薬
高LDL-C血症
  • スタチン(HMG-CoA 還元酵素阻害薬)
  • 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
  • 陰イオン交換樹脂(レジン)
  • プロブコール
TG 低下薬
高TG血症
  • フィブラート系薬/ 選択的 PPARαモジュレーター
  • 多価不飽和脂肪酸/ω-3系
  • ニコチン酸誘導体
家族性高コレステロール血症治療薬
  • PCSK9 阻害薬
  • MTP 阻害薬
 

2. どんな使い方

  • 高LDLコレステロール血症(LDL=悪玉コレステロールが高い)
  • 高トリグリセリド血症(中性脂肪が高い)
  • 冠動脈疾患の予防・再発予防(心筋梗塞・狭心症の予防)
  • 家族性高コレステロール血症
家族性高コレステロール血症の可能性を疑う所見

3. 注意点は?

🧪 主な副作用:

薬剤主な副作用
スタチン肝機能障害、横紋筋融解症(筋肉痛・CK上昇)
フィブラート系胆石、横紋筋融解症(スタチンと併用時注意)
エゼチミブ下痢、肝障害(スタチン併用時に注意)
PCSK9阻害薬注射部位の腫れ、アレルギー反応
EPA製剤消化器症状(下痢など)、出血傾向(抗血小板薬と併用時)

🚫 禁忌:

  • スタチン:重篤な肝疾患のある人、妊婦
  • フィブラート系:肝・腎機能障害、胆石症
  • レジン:腸閉塞