SGLT2i

    • GLP-1受容体作動薬
      • Pro·2steps·20sources

        GLP-1受容体作動薬の全体像:糖尿病から肥満・心血管・炎症まで

        GLP‑1受容体作動薬(GLP‑1 RA)は、2型糖尿病と肥満治療を大きく変えた薬で、血糖降下だけでなく体重減少、心血管・腎保護、抗炎症など多面的な効果が報告されている。近年は、リウマチ性疾患、摂食障害、神経変性疾患などへの応用も急速に研究が進んでいる。

        作用機序と薬剤クラス

      • 腸管L細胞由来ホルモンGLP‑1を模倣し、食後高血糖時にインスリン分泌を増やし、グルカゴンを抑制、胃排出遅延と食欲抑制を起こす 15681120
      • エキセナチド系(exendin‑4由来)と、リラグルチド・セマグルチドなどヒトGLP‑1骨格由来に大別 516
      • 週1回注射や経口セマグルチドに加え、danuglipron, orforglipronなど経口小分子開発も進行中 1519
      • 有効性:血糖・体重・心血管・腎

      • HbA1cを概ね0.8–2.1%低下、空腹時血糖も有意に改善し、チルゼパチドが最大のHbA1c低下を示すネットワークメタ解析 11
      • 体重は数kg〜10kg超減少し、CagriSemaやチルゼパチドが最大の減量効果 371118
      • 心血管:主要心血管イベント(MACE)減少、血圧低下、動脈硬化プラーク安定化などが報告され、ガイドラインにも反映 1381216
      • 腎:アルブミン尿減少、eGFR低下の抑制など腎保護効果がFLOW試験等で示唆 3817
      • 主な効果・リスクの整理

        領域主なメリット主なリスク文献
        糖尿病HbA1c・空腹時血糖低下消化器症状681120
        体重体重・BMI・内臓脂肪減少高用量で嘔気増加371118
        心・腎MACE↓, 腎機能保護低血圧・失神38121713
        その他抗炎症・神経保護・摂食行動改善膵炎・胆道疾患など懸念149101415
        FIGURE 1 GLP-1作動薬の多臓器効果と主な副作用

        抗炎症・免疫・その他の新しい適応

      • NF‑κB抑制やサイトカイン低下を通じ強い抗炎症作用を持ち、IBD、神経変性疾患などでの応用が検討中 14916
      • リウマチ・乾癬性関節炎・SLE・変形性関節症で炎症や代謝指標を改善する可能性 216
      • 過食性障害で体重・BESスコアを有意に改善 10
      • 大規模コホートで、認知症・精神疾患・感染症・多くの心腎代謝疾患リスク低下と、GI障害・膵炎など一部リスク増加が同時に報告 131621。
      • 副作用・限界と今後の課題

      • 典型的副作用は嘔気・嘔吐・下痢・注射部位反応で、多くは軽度だが用量依存性 1561120
      • 膵炎、胆嚢・胆道疾患、腎結石、精神症状、周術期誤嚥などの安全性は依然検証が必要 17131416
      • 高コスト・アクセス不平等、長期使用中止後のリバウンドや除脂肪量減少が臨床課題 171415
      • Summary

        GLP‑1受容体作動薬は、血糖コントロールと減量に加え、心血管・腎・肝・炎症・神経など多臓器に恩恵をもたらす可能性が高い一方、消化器症状を中心とした副作用や長期安全性、費用・公平性の課題が残る。適応とリスクを吟味したうえで、個別化して使うことが重要になる。
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