Naranjo スケール
有用な点
- Naranjoスケールは構造化されたチェックリスト形式で、比較的簡便にドラッグ-反応の因果関係の「可能性」を評価できる。
- 臨床研究・薬剤安全性報告の場で広く引用・使用されており、薬剤師がADR(有害薬物反応)を検討する際のツールとして有用。
薬剤師としての活用ポイント
- 調剤前後や監査で、疑われるADRがある場合、Naranjoスケールを用いて一旦「因果可能性」を整理することで、報告書や社内評価に活用できる。
- ただし、Naranjoスコアだけに頼らず、時間的因果関係/類似報告の有無/他の原因の除外/薬剤停止・再投与の状況など個別因子を併せて検討する。
Naranjo CA, Busto U, Sellers EM, Sandor P, Ruiz I, Roberts EA, Janecek E, Domecq C, Greenblatt DJ. A method for estimating the probability of adverse drug reactions. Clin Pharmacol Ther. 1981 Aug;30(2):239-45. doi: 10.1038/clpt.1981.154. PMID: 7249508.
Naranjo 評価スケール
薬物の有害事象の可能性を評価するためのスケール
全10項目に対して、 はい/いいえ/分からないの3答でスコア化
| Yes | No | 不明 | ||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 過去に同様の副作用の報告があるか | +1 | 0 | 0 |
| 2 | 薬剤投与後に副作用が出現したか | +2 | -1 | 0 |
| 3 | 薬剤中止または拮抗薬投与で改善したか | +1 | 0 | 0 |
| 4 | 薬剤再投与で再発したか | +2 | -1 | 0 |
| 5 | 他に副作用を説明しうる原因があるか | -1 | +2 | 0 |
| 6 | プラセボ投与で再発したか | -1 | +1 | 0 |
| 7 | 血中(または体液)で治療域を超える濃度を検出したか | +1 | 0 | 0 |
| 8 | 用量増加で重症化、減量で軽減したか | +1 | 0 | 0 |
| 9 | 同様の薬剤を過去に投与し同じ反応を起こしたことがあるか | +1 | 0 | 0 |
| 10 | 客観的検査所見(生化学検査、画像、心電図など)で副作用を裏付けられたか | +1 | 0 | 0 |
| スコア範囲 | 判定 | 意味 |
|---|---|---|
| ≥ 9 | Definite(確実) | 薬剤が原因である可能性が極めて高い |
| 5–8 | Probable(おそらく) | 薬剤が原因である可能性が高い |
| 1–4 | Possible(可能性あり) | 薬剤以外の要因も否定できず、因果関係はやや不明確 |
| ≤ 0 | Doubtful(疑わしい) | 薬剤による可能性は低く、他の原因である可能性が高い |