ROAG

ROAG(Revised Oral Assessment Guide:改訂版口腔アセスメントガイド)

ROAG(Revised Oral Assessment Guide:改訂版口腔アセスメントガイド)とは、主に医療・介護現場での口腔状態のスクリーニング・観察に用いられる標準的評価ツールです。看護師や介護職、歯科衛生士などが共通言語で口腔状態を評価し、口腔ケア介入の必要度を判断する目的で使われます。

🦷 ROAGとは

  • スウェーデンのHenriksonらによって1980年代に開発された「Oral Assessment Guide(OAG)」をもとに、日本では「改訂版:ROAG」として普及。
  • 特にがん患者・要介護高齢者・嚥下障害患者など、口腔トラブルが全身管理に影響するケースで用いられます。
項目内容
目的口腔内の問題(疼痛、炎症、乾燥など)を早期に発見し、必要なケアにつなげる
対象高齢者、要介護者、認知症患者、施設入所者など
特徴口腔内を9項目で観察・評価し、リスクを定量化する
活用場面高齢者施設、訪問看護・訪問歯科、病院の退院支援など

📋 ROAGの評価項目(全9項目)

評価項目内容・観察ポイントスコア基準
① 声乾いた声、がらがら声、湿潤音などの有無1:正常 / 2:変化あり / 3:著明な変化
② 口唇乾燥・ひび割れ・潰瘍など同上
③ 舌乾燥、舌苔、発赤、亀裂同上
④ 歯/義歯破損、動揺、汚れ、義歯不適合同上
⑤ 歯肉・口腔粘膜発赤、腫脹、潰瘍、出血同上
⑥ 唾液量・性状(粘稠、泡沫状など)同上
⑦ 飲み込み(嚥下)咳・むせ・咽頭残留同上
⑧ 声の変化・咳嗽嚥下後の湿性咳、呼吸音など同上
※ 各項目を 0(正常)~2(問題あり)などでスコアリング
※ 合計スコアや特定項目の2点以上で「リスクあり」と判定

✅ ROAG評価の意義

ポイント内容
🔍 早期発見認知症や寝たきり高齢者では自覚症状の訴えが困難なため、観察による評価が重要
🤝 多職種連携看護師・介護士が評価し、歯科医師・歯科衛生士に適切に繋げるためのツール
📉 誤嚥性肺炎の予防嚥下・乾燥・清掃不良を可視化し、誤嚥リスクに先手を打つ
📋 継続的なモニタリング定期的なROAG評価により、口腔状態の変化を追跡できる

🏥 日本での活用状況

  • 日本でも、施設ケア・地域包括ケアの現場でROAGを導入する施設が増えています。
  • 厚生労働省のオーラルフレイル対策や「口腔機能管理加算」とも親和性が高い。
  • 看護師・介護士が口腔の初期評価を行い、必要に応じて歯科につなげる体制に活用されています。
 
 

関連する他の口腔評価法

評価法特徴主な使用者
ROAG総合的・簡便。スクリーニングに適す看護・介護職
OHAT(Oral Health Assessment Tool)観察重視。介護施設で広く使用介護職・看護師
OAG(原版)研究・医療現場向け研究者・歯科職
舌圧・口腔機能検査定量的測定歯科・ST(言語聴覚士)