皮膚症状の用語まとめ

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皮疹(発疹)を記録・申し送りするときに使う、基本的な皮膚症状の用語のミニ辞典。看護の観察では「形(一次疹)+分布+色+触ってどうか+痛い/かゆい+粘膜症状+全身症状(発熱など)」をセットで表現すると伝わりやすい。

1) まず押さえる基本セット(一次疹)

  • 紅斑(こうはん):皮膚が赤くなる病変(血管拡張などによる)。押すと色が薄くなることが多い。
  • 紫斑(しはん):皮下出血による赤紫色の斑。押しても色が消えない(=紅斑との鑑別ポイント)。
  • 丘疹(きゅうしん):小さく盛り上がったブツブツ(多くは直径1cm未満)。
  • 局面/局所の隆起(プラーク):平坦に盛り上がった病変(丘疹が集まってできることも)。
  • 膨疹(ぼうしん):じんま疹で見られる、皮膚が一時的に膨らむ病変(出たり消えたりしやすい)。
  • 水疱(すいほう):水がたまった“みずぶくれ”。小さいものは小水疱とも。
  • 膿疱(のうほう):膿がたまった“うみのぶくれ”(必ずしも細菌感染とは限らない)。
  • 結節(けっせつ):より深く大きい、しこり状の隆起。

2) 皮膚が“壊れている”所見(重症度の判断に重要)

  • びらん(糜爛):表皮がはがれてジクジクした状態(浅い欠損)。
  • 潰瘍(かいよう):皮膚の欠損がより深い状態。
  • 痂皮(かひ):かさぶた(浸出液や血液が乾いたもの)。
  • 落屑(らくせつ):皮膚がポロポロむける(フケ状〜シート状まで)。
  • 表皮剥離(ひょうひはくり):表皮が広くはがれる(熱傷様)。SJS/TENを疑う所見。

3) 症状(患者さんが訴えること)

  • そう痒(そうよう):かゆみ
  • 灼熱感(しゃくねつかん):ひりひり・熱い感じ
  • 圧痛/疼痛(あっつう/とうつう):押すと痛い/痛い
    • 皮疹が「かゆい」より「痛い」場合は重症薬疹を疑うきっかけになることがある。

4) 分布・広がり方(記録で差がつくポイント)

  • 局所性(一部)/汎発性(全身)
  • 左右対称
  • 融合(ブツブツがつながる)/散在
  • 体表面積(BSA):どのくらいの面積か(例:1手掌≈1%の目安で概算)
  • 進展速度:昨日→今日で広がった、など

5) 粘膜症状(重症薬疹の見逃し防止)

  • 口腔粘膜:口内炎、びらん、摂食困難
  • :充血、眼痛、眼脂、視力低下
  • 外陰部/尿路:びらん、排尿痛
→ 皮疹に粘膜症状+発熱/強い倦怠感+水疱/びらん/剥離がそろうとSJS/TENを強く疑う。

6) 申し送り・記録テンプレ(そのまま使える文型)

  • 「(部位)に(紅斑/丘疹/膨疹/水疱/びらん)が(散在/融合)し、(かゆみ/疼痛)あり。発熱(あり/なし)。粘膜症状(口/眼/陰部)(あり/なし)。範囲はBSA約○%。前日比(拡大/不変)。」
  • 「紫斑様で圧迫しても退色せず。」
一言まとめ:まずは「紅斑/紫斑」「丘疹/膨疹」「水疱/膿疱」「びらん/潰瘍/剥離」を区別できると、薬疹の重症度判断と報告が一気にやりやすくなる。