アトゲパント水和物
アクイプタ錠(一般名:アトゲパント)は、2026年2月に承認された最新の片頭痛発作の発症抑制薬です。
片頭痛の痛みの原因とされる物質「CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)」の働きを抑える、経口摂取可能な「CGRP受容体拮抗薬」(通称:ゲパント系薬剤)に分類されます。
1. 効能・効果
- 片頭痛発作の発症抑制
- 頭痛が起きてから飲む「頓服薬」ではなく、あらかじめ毎日服用することで頭痛が起きる回数を減らすための「予防薬」です。
2. 主な特徴
- 1日1回の飲み薬: これまで登場したCGRP関連の予防薬は自己注射(点滴・皮下注射)が主流でしたが、アクイプタは1日1回1錠を口から服用するタイプです。注射に対する抵抗感がある方や、通院頻度を抑えたい方にとって大きな選択肢となります。
- 速やかな効果: 経口薬でありながら、服用開始から比較的早い段階での発症抑制効果が期待されています。
- 反復性・慢性どちらにも: 月に数回の片頭痛(反復性)から、月の半分以上頭痛があるような慢性片頭痛まで、幅広い患者さんが対象となります。
3. 用法・用量
- 通常、成人にはアトゲパントとして60mgを1日1回経口投与します。
- 10mg、30mg、60mgの3規格があり、症状や状態に合わせて調整されます。
4. 主な副作用
- 頻度の高いもの: 悪心(吐き気)、便秘、嗜眠(眠気)、食欲減退、体重減少などが報告されています。
- 重篤な副作用: 肝機能障害(AST、ALTの上昇など)があらわれることがあるため、定期的な検査が推奨されます。
5. 注意点
- 併用禁忌・注意: 強いCYP3A4阻害剤や誘導剤、特定のトランスポーター阻害剤など、飲み合わせに注意が必要な薬剤があります。お薬手帳での確認が必須です。
- 妊娠中の方: 妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与されます。
注射薬(エムガルティ、アジョビ、アイモビーグ)に続く、待望の「飲むCGRP阻害薬」として期待されています。