多汗症治療剤
| 製剤名 | エクロックゲル 5% | ラピフォートワイプ 2.5% | アポハイドローション 20% |
| 一般名 | ソフピロニウム臭化物 | グリコピロニウムトシル酸塩水和物 | オキシブチニン塩酸塩 |
| 電子添文 | https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/1259700 | https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/1259701 | https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/1259702 |
| 販売開始 | 2020年11月 | 2022年5月 | 2023年6月 |
| 効能・効果 | 原発性腋窩多汗症 (わき) | 原発性腋窩多汗症 (わき) | 原発性手掌多汗症 (手のひら) |
| 用法・用量 | 1日1回、適量を腋窩に塗布 | 1日1回、1枚で両腋窩に塗布 | 1日1回、就寝前に両手掌に塗布 |
| 標準的使用量 | 各腋窩に1回の吐出量 | 1包(不織布1枚)使い切り | 両手掌に合計5プッシュ目安 |
| 剤形 | ゲル剤 | 外用液剤(ワイプ) | ローション剤 |
| 容器・包装 | アプリケーター付/ツイストボトル | 1回使い切りのアルミパウチ | ポンプ式プラスチックボトル |
| 禁忌の要点 | ・閉塞隅角緑内障 ・前立腺肥大による排尿障害 ・本剤の成分に対する過敏症の既往歴 | ・閉塞隅角緑内障 ・前立腺肥大による排尿障害 ・本剤の成分に対する過敏症の既往歴 | ・閉塞隅角緑内障 ・下部尿路閉塞疾患(前立腺肥大等)による排尿障害 ・重篤な心疾患 ・腸閉塞又は麻痺性イレウス ・重症筋無力症 ・本剤の成分に対する過敏症の既往歴 |
| 主な副作用 | 適用部位皮膚炎、紅斑、口渇、散瞳 | 羞明、散瞳、口渇、適用部位湿疹 | 適用部位皮膚炎、そう痒感、口渇 |
| 貯法 | 室温保存 | 室温保存 | 室温保存 |
各薬剤の調剤・指導上の留意点
エクロックゲル 5%(わき用)
- 塗布方法の指導: 薬液に直接手で触れずに塗布できるよう設計されています。アプリケーター付きボトルの場合は塗布具を使い、ツイストボトルの場合は吐出面を直接わきに当てて塗布するよう伝えます。
- 眼への注意: 薬剤が眼に入ると散瞳等の調節障害や刺激が起こるため、万一手に付いた場合は直ちに洗うよう徹底してください。
- 保険適用: 処方箋の摘要欄に「多汗症疾患重症度評価尺度(HDSS)」の記載が必要な場合があります。
アポハイドローション 20%(手掌用)
- タイミングの遵守: 就寝前に塗布し、起床後に流水で洗い流す必要があります。塗布後、洗い流すまでは手を濡らす行為や、眼などの粘膜に触れることを避けるよう指導してください。
- 密封禁止: 塗布後に気密性の高い手袋(ビニール製など)で覆う「密封法」は安全性が確立していないため行わないよう伝えます。
- 禁忌の多さ: 3剤の中で最も禁忌項目が多く、重篤な心疾患や胃腸障害(イレウス等)がある患者には投与できません。
ラピフォートワイプ 2.5%(わき用)
- 使い切りの徹底: 1包に1枚の不織布が入っており、1枚で両わきに1回ずつ拭くように使用します。再使用はできません。
- 即時の手洗い: ワイプを扱った後は、薬液が手に残っているため、眼に触れず直ちに手をよく洗うことが重要です。
- 使用環境: 密封法(わきを覆うなど)は避け、清潔で乾いた状態のわきに使用するよう指導します。
共通の重要事項
- 全身性抗コリン作用: どの薬剤も外用剤ですが、体内移行により口渇、排尿困難、調節障害(散瞳・霧視・羞明)などが現れる可能性があります。
- 熱中症リスク: 発汗抑制作用により、高温環境下での体温上昇(熱中症)のリスクがあるため、夏季の使用や運動時には十分注意するよう伝えてください。
- 運転注意: 眼の調節障害が起こる可能性があるため、自動車の運転など危険を伴う機械の操作には注意が必要です