017 抗体医薬/遺伝子治療
1 抗体

抗原…抗体
医薬品としての応用

抗体として医薬品に応用
1) リガンドを「中和」して働けなくする
例:抗VEGF抗体(血管新生を抑える:がん、眼科領域など)
イメージ:増殖・血管新生などの“成長シグナル”を消す
感染症に対する「中和抗体」(受動免疫)
例:ウイルスの侵入に必要な部位に結合して中和する
2) 受容体やサイトカインを「ブロック」して炎症を止める
例:抗TNF-α抗体(関節リウマチ、炎症性腸疾患など)
例:抗IL-6受容体抗体
イメージ:炎症の“合図”を遮断する
3) 標的細胞に結合して「免疫に倒させる」(ADCC/CDC)
例:抗CD20抗体(B細胞を標的:リンパ腫など)
抗体が目印になり、NK細胞・補体などが攻撃しやすくなる
4) 免疫のブレーキを外して「免疫を上げる」(免疫チェックポイント阻害)
例:抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA-4抗体
がんに対して免疫が働きやすくなる(ただし自己免疫系の副作用に注意)
5) 抗体に“薬(毒)”をくっつけて届ける(ADC)
抗体薬物複合体(ADC):抗体=運び屋、薬物=爆弾
がん細胞に選択的に薬物を運ぶ発想
抗体医薬

抗体製剤を「異物」と認識しないようにするための工夫:ヒト化
遺伝子治療
遺伝子治療の目的
1) 遺伝子を補う(補充)
壊れている/欠けている遺伝子の代わりに、正常な遺伝子を入れて働かせる
先天性疾患でよくイメージしやすい
2) 遺伝子の働きを止める(抑制)
例:異常なたんぱくが作られないように“設計図の読み取り”を邪魔する
(siRNAやアンチセンス核酸なども広い意味でここに関連)
3) 遺伝子を改変する(編集)
例:CRISPRなどで遺伝子そのものを修正する発想(臨床応用は慎重に進む領域)
◆ AAVを用いた遺伝子発現

- AAV=「遺伝子(設計図)を運ぶ宅配便(ウイルスベクター)」
- 疾患で不足している遺伝子を送り込む
- タンパクを発現し、足りない機能を補う/症状が改善する
◆ 遺伝子改変リンパ球による治療
応用問題