中心静脈栄養
中心静脈栄養法
概要
中心静脈栄養(TPN: Total Parenteral Nutrition)は、経口摂取や経腸栄養(胃・腸を使う栄養投与)が困難、または必要量を満たせない場合に、中心静脈から高カロリー輸液を投与して栄養を補う方法。
実施方法(ルート)
- 中心静脈カテーテル(CVC)やPICCなどを留置し、カテーテル先端を上大静脈付近に位置させて投与する。
- 高浸透圧の輸液でも血流量の多い中心静脈で希釈されるため投与可能。
投与内容(主な構成)
- ブドウ糖(高濃度):主要なエネルギー源
- アミノ酸:たんぱく質合成の材料
- 脂肪乳剤:エネルギー補給、必須脂肪酸の補給
- 電解質(Na, K, Cl, Mg, P など)
- ビタミン、微量元素(亜鉛など)
- 水分
適応(例)
- 消化管を使えない/使うと危険:腸閉塞、消化管穿孔・腹膜炎、術後の麻痺性イレウス など
- 吸収不良:短腸症候群 など
- 重症疾患・大手術後などで、経口・経腸では必要量に届かない場合
- 長期にわたり経口摂取が困難な場合
※消化管が使用可能であれば、一般に経腸栄養(EN)が優先されることが多い。
注意点・合併症(重要)
- カテーテル関連血流感染(CRBSI)
- 血栓(カテーテル血栓、深部静脈血栓)
- 挿入時合併症(部位により気胸など)
- 代謝合併症:高血糖、電解質異常、肝機能障害 など
- リフィーディング症候群(低栄養状態から急に栄養投与を開始する際に注意)
