皮下注射(皮下注)

皮下注射(皮下注)

① 概要

皮下注射とは、皮下組織に薬を注射し、毛細血管やリンパ路から吸収させる投与法。吸収は比較的ゆっくりで、持続的に効かせたい薬で用いられることが多い。末梢循環(冷え、浮腫、ショックなど)で吸収が変わることがある。

② 吸収の仕組みと投与経路の比較

  • 皮下組織から吸収されるため、静脈投与より血中濃度の立ち上がりは緩やか
  • 同じ用量でも、皮膚温・血流・浮腫などで吸収が変動する
皮下注射参考:静脈投与参考:筋肉注射
投与部位皮下組織静脈内筋肉内
効果発現比較的ゆっくり即時皮下注より速いことが多い
投与の特徴自己注射に用いられることがある医療者による投与部位選択が重要

③ メリットとデメリット

メリット

  • 静脈確保が不要で、自己注射につながる薬が多い
  • 吸収が比較的安定する場合がある(薬・状態による)

デメリット

  • 疼痛、硬結、皮下出血
  • 循環不全・脱水・浮腫では吸収が不安定になりうる
  • 同一部位の反復で皮膚・皮下組織トラブル(例:リポハイパートロフィー)

④ デバイスによる分類(例)

種類特徴
シリンジ医療者が実施することが多い
ペン型自己注射自己管理しやすい(インスリン等)
オートインジェクター手技のばらつきを減らしやすい(薬剤による)

⑤ 看護のポイント(観察事項)

  • 部位ローテーション(腹部・上腕・大腿など:薬剤・指示に従う)
  • 手技確認(角度、皮膚のつまみ方、注入後の待機など)
  • 注射部位(発赤、硬結、疼痛、出血)の観察
  • 薬剤ごとの副作用(例:低血糖、出血など)の観察と教育
  • 針刺し防止、廃棄(シャープス管理)