白金製剤(プラチナ製剤)

白金製剤(プラチナ製剤)

① 薬効群の概要

白金(Pt)を含む化合物がDNAに結合して架橋を作り、複製・転写を阻害して細胞死を誘導する従来型抗がん薬。シスプラチンは特に悪心嘔吐・腎毒性が強く、支持療法(補液/制吐)が重要。
  • 分類上は「アルキル化様薬(alkylating-like)」として扱われることが多い
  • 共通の大きな毒性:骨髄抑制(程度は薬剤で差)
  • 薬剤ごとの特徴:
    • シスプラチン:腎毒性、耳毒性、強い悪心嘔吐
    • カルボプラチン:骨髄抑制(血小板減少)
    • オキサリプラチン:末梢神経障害(冷刺激で誘発されやすい)

② 作用機序

  • 細胞内で活性化 → DNA塩基(主にグアニン)へ結合
  • DNA鎖内/鎖間架橋 を形成 → 複製・転写阻害
  • DNA損傷応答を介してアポトーシスへ

③ 代表薬

一般名特徴的な副作用(例)ポイント
シスプラチン腎毒性、耳毒性、強い悪心嘔吐、末梢神経障害補液(利尿)・制吐が重要。腎機能/電解質(Mgなど)を確認。投与プロトコル遵守。
カルボプラチン骨髄抑制(特に血小板減少)腎毒性・悪心嘔吐は相対的に軽いが、骨髄抑制に注意。用量は腎機能で調整されることが多い。
オキサリプラチン末梢神経障害(急性:冷刺激で誘発、慢性:蓄積性)、骨髄抑制冷たい飲食でしびれ/咽頭絞扼感が出ることがあるため生活指導が重要。

④ 観察・指導ポイント

  • 骨髄抑制:発熱、感染兆候、出血傾向(紫斑/鼻出血など)
  • 腎機能(特にシスプラチン):尿量、Cr、電解質、脱水の有無
  • 悪心・嘔吐:制吐薬の内服継続、食事/水分、脱水
  • 末梢神経障害:しびれ、冷刺激での誘発(オキサリプラチン)
  • 聴力障害(シスプラチン):耳鳴り、聞こえにくさ
⚠️
白金製剤は 腎毒性(特にシスプラチン)末梢神経障害(特にオキサリプラチン) に注意。補液・制吐など支持療法を含め、必ず施設レジメン/プロトコルに従う。