テトラサイクリン系抗菌薬
- テトラサイクリン系抗菌薬は、細菌の 蛋白合成(30Sリボソーム) を阻害する抗菌薬
- 一般に 静菌的に作用する
- 非定型病原体(マイコプラズマ、クラミジア等)や、リケッチア、皮膚・軟部組織感染(MRSAの一部)などで用いられることがある(薬剤・地域・ガイドラインによる)
- 代表薬として ドキシサイクリン、ミノサイクリン などがよく知られる
- 30Sリボソームに結合し、アミノアシルtRNAの結合を阻害 → 蛋白合成を抑制
- 耐性機序として
- 排出(エフラックスポンプ)
- リボソーム保護蛋白
などが知られる
金属イオン(Ca、Mg、Fe、Alなど)とキレートを形成し、吸収が低下し得る → 服用指導で重要。
| 薬剤例(一般名) | 主な用途(例) | ポイント |
|---|---|---|
| ドキシサイクリン | 呼吸器感染(非定型カバー)、皮膚軟部感染、ダニ媒介感染症など | 光線過敏、食道炎(服用方法)に注意 |
| ミノサイクリン | 皮膚感染、にきび、MRSAの一部など | めまい(前庭障害)、色素沈着に注意 |
- 消化器症状:悪心、腹痛、下痢
- 食道炎/食道潰瘍:服用後すぐ横にならない、十分な水で服用(薬剤指導)
- 光線過敏:日光で皮疹が出やすい(外出・UV対策)
- 歯・骨への影響:小児・妊娠で原則避ける(歯牙着色、骨発育への影響)
- 肝機能:肝障害の兆候(薬剤・背景による)
- 相互作用:
- Ca/Mg/Fe/Al(制酸薬、鉄剤、乳製品など)で吸収低下
- ワルファリンなど併用薬の確認
妊娠・授乳・小児(特に歯の形成期)では禁忌/慎重の扱いになることが多い:適応がある場合でも、代替薬や専門判断を優先。
- 抗微生物薬への耐性(AMR)
- 菌交代症/日和見感染