ビタミンK

ビタミンK(K1/K2)

① どんなビタミン?(特徴)

ビタミンKは脂溶性ビタミンで、主に凝固因子の活性化(γ-カルボキシル化)に必須。骨代謝(オステオカルシン)にも関与する。
  • 代表:K1(フィロキノン)K2(メナキノン:メナテトレノン等)
  • 胆汁や膵液を介した吸収のため、脂肪吸収不良で不足しやすい

② 不足(欠乏)で起こり得ること

  • 出血傾向(あざが増える、鼻出血、歯肉出血、消化管出血など):凝固因子の活性低下
  • 検査では PT-INR延長 が手がかりになり得る
  • 新生児・乳児では欠乏しやすく、重篤な出血(ビタミンK欠乏性出血症)に注意

③ 過剰(とりすぎ)の影響

  • 通常の食事での過剰症は多くないとされる
  • ワルファリン内服中は、ビタミンK摂取の変動でINRが変動し得る(「摂らない」より「一定量を保つ」ことが重要)

④ 不足リスクが上がりやすい状況(例)

  • 胆道系疾患、胆汁うっ滞、膵外分泌不全、吸収不良(脂肪吸収不良)
  • 長期の抗菌薬使用(腸内細菌叢の影響が疑われる状況)
  • 栄養摂取不足、経腸/静脈栄養(内容により)
  • 新生児・乳児

⑤ 関連する医薬品・サプリメント(例)

カテゴリ成分(例)医療用の場合:適応(例)ポイント
医薬品(補充)フィトナジオン(ビタミンK1)ビタミンK欠乏に伴う出血傾向の改善、PT-INR補正 など原因(胆汁うっ滞、栄養、薬剤など)も同時に評価
医薬品(骨代謝)メナテトレノン(ビタミンK2)骨粗鬆症(製剤・適応は状況により)骨領域での位置づけはガイドラインや適応で確認
抗凝固薬との関係ワルファリン血栓塞栓症の予防ビタミンK摂取量の変動で効果がブレやすい

注意(実務)

  • ワルファリン服用中は「納豆・青汁・緑黄色野菜を全部避ける」ではなく、摂取量を一定にし、急な増減を避ける説明が実務的。
  • 抗菌薬長期使用や胆汁うっ滞など背景がある出血では、ビタミンK欠乏を鑑別に入れる(PT-INRの変化が手がかり)。