ビタミンK拮抗薬

ビタミンK拮抗薬

① 薬効群の概要

ビタミンK拮抗薬は、肝臓でのビタミンK依存性凝固因子(Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)の合成を阻害し、静脈血栓の予防・治療に用いられる経口抗凝固薬。

② 作用機序

  • ビタミンKエポキシド還元酵素(VKORC1)を阻害 → ビタミンK依存性凝固因子(Ⅱ・Ⅶ・Ⅸ・Ⅹ)のγ-カルボキシル化↓ → 凝固因子活性化↓
  • プロテインC・S(抗凝固因子)もビタミンK依存性 → 投与初期は一過性に凝固亢進のリスクあり
  • 効果発現まで数日(既存の凝固因子が消費されるまで)

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
ワルファリンワーファリン®唯一の経口ビタミンK拮抗薬、PT-INRでモニタリング、相互作用が非常に多い

④ 看護のポイント(観察事項)

  • PT-INRの定期モニタリング(心房細動:1.6〜2.6 目標、弁膜症:2.0〜3.0 等)
  • 出血傾向の観察(歯肉出血・鼻出血・紫斑・血尿・黒色便・頭蓋内出血の徴候)
  • ビタミンK含有食品の摂取指導 → 納豆(禁止)、クロレラ・青汁(禁止)、緑黄色野菜は極端な変動を避ける
  • 薬物相互作用が非常に多い → 新規薬剤追加時はINR再チェック
    • 作用増強:NSAIDs・抗菌薬(ニューキノロン等)・抗真菌薬
    • 作用減弱:ビタミンK・リファンピシン・カルバマゼピン
  • 妊婦禁忌(催奇形性:ワルファリン胎芽病)
  • 拮抗薬:ビタミンK(メナテトレノン)/ 緊急時は乾燥濃縮人プロトロンビン複合体