MAO-B阻害薬
MAO-B(モノアミン酸化酵素B)は脳内でドパミンを分解する酵素。MAO-B阻害薬はこの酵素を選択的に阻害し、脳内 のドパミン濃度を維持・上昇させる。セレギリン・ラサギリンは単独投与可能(初期治療)、サフィナミドはL-ドパ併用必須。COMT阻害薬が末梢で作用するのに対し、MAO-B阻害薬は 脳内(中枢) で作用する。
- 脳内のDOPAから変換されたドパミンは MAO-B により分解される
- MAO-B阻害薬 → 脳内MAO-Bを阻害 → ドパミン分解↓ → ドパミン作用の持続・増強
- L-ドパ併用時:L-ドパ由来のドパミンの分解も抑制 → wearing-offの改善
- MAO-Bに選択的 → MAO-A阻害に比べ チラミン反応(チーズ効果)が少ない
| 代表薬(一般名) | 先発品例 | 特徴 |
|---|---|---|
| セレギリン | エフピー®OD錠 | 非可逆的阻害。単独投与可。覚醒剤原料(管理必要)。朝または朝・昼投与 |
| ラサギリン | アジレクト®錠 | 非可逆的阻害。単独投与可。1日1回。覚醒剤原料に非該当。不眠リスク低い |
| サフィナミド | エクフィナ®錠 | 可逆的阻害。L-ドパ併用のみ。グルタミン酸遊離抑制作用もあり。ジスキネジア軽減効果の報告 |
- 運動症状の改善度、L-ドパ併用時はwearing-offの改善
- ジスキネジアの増悪 がないか(L-ドパの効果増強による)
- セレギリン:服用時間 の確認(朝 or 朝・昼。夕方以降は不眠の原因)、覚醒剤原料としての管理
- SSRI・SNRI・三環系抗うつ薬 との併用に注意(セロトニン症候群のリスク)
- 悪心・食欲不振・幻覚・傾眠・突発的睡眠
- 急な中止を避ける(悪性症候群のリスク)