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褥瘡

褥瘡(じょくそう)概要と治療

① 概要(褥瘡とは)

褥瘡は、持続する圧迫(圧)やずれ(剪断力)などにより、皮膚・皮下組織〜深部組織の血流が障害されて生じる局所の組織損傷
  • 好発:仙骨部、踵部、大転子部など骨突出部
  • 予防と早期対応が最重要(進行すると治癒に長期間を要し、感染リスクも上がる)

② リスク因子(代表)

  • 体動困難(寝たきり、麻痺)
  • 低栄養、脱水、貧血
  • 皮膚の湿潤(失禁、発汗)
  • 末梢循環不全(動脈硬化、糖尿病など)
  • 発熱、感染、意識障害、鎮静/鎮痛薬使用

③ 予防(最重要)

  • 体位変換・除圧(圧の集中を避ける)
  • 体圧分散寝具・クッションの使用
  • 皮膚の観察(発赤・熱感・硬結)
  • 失禁ケア(湿潤・皮膚障害の予防)
  • 栄養評価と介入(タンパク、エネルギー、水分など)

④ 評価(治療方針を決めるため)

  • 深さ/壊死の有無、滲出液量、感染兆候、周囲皮膚の状態
  • 疼痛、栄養状態、血流(特に下肢)
  • 深い褥瘡では骨髄炎などの合併も考慮

⑤ 治療(大枠)

  • 基本は 除圧+創の局所管理+全身管理(栄養・感染・疼痛)

A. 局所(創部)管理

  • 洗浄(必要に応じて)
  • デブリードマン(壊死組織除去:適応は創の状態で判断)
  • 湿潤療法/ドレッシング材:滲出液量・深さに合わせて選択
  • ポケット(トンネル)形成や浸軟の評価

B. 感染対策

  • 局所感染/蜂窩織炎などが疑われる場合は評価し、必要に応じて抗菌薬(全身投与を含む)
  • 臭い・膿・発赤拡大、発熱、疼痛増強などは要注意

C. 疼痛・全身管理

  • 疼痛コントロール(処置時疼痛も含む)
  • 栄養介入(低栄養是正)、血糖管理、貧血/循環評価

⑥ 薬物療法(例:創傷治癒を補助する外用)

褥瘡では、薬は“主役”ではなく、適切な除圧・ドレッシング・デブリードマン等の上に成り立つ補助
  • 目的(壊死、感染、肉芽形成、上皮化促進など)に応じて外用剤が選択されることがある
  • 適応は創の状態で変わるため、施設プロトコル/専門家判断に従う

受診を急ぐ/相談したい目安

  • 急速に悪化、黒色壊死が増える
  • 発熱、創周囲の赤み拡大、強い痛み、悪臭/膿が増える(感染疑い)
  • 強い下肢虚血が疑われる(足が冷たい、痛みが強い、色が悪い等)