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プロトンポンプ阻害薬(PPI)

プロトンポンプ阻害薬(PPI)

① 薬効群の概要

PPIは、胃壁細胞のプロトンポンプ(H⁺/K⁺ ATPase)を不可逆的に阻害し、最も強力に胃酸分泌を抑制する薬。消化性潰瘍・GERD・ピロリ除菌の柱。

② 作用機序

  • プロドラッグとして吸収 → 胃壁細胞の酸性環境下で活性体に変換
  • H⁺/K⁺ ATPase(プロトンポンプ)のSH基と不可逆的に結合 → 酸分泌の最終段階を完全に遮断
  • 基礎分泌・刺激分泌の両方を強力に抑制
  • 効果発現に数日(プロトンポンプの新規合成が必要なため回復にも時間がかかる)

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
オメプラゾールオメプラール®PPI初の薬、注射剤あり
ランソプラゾールタケプロン®汎用、OD錠あり
ラベプラゾールパリエット®CYP2C19の影響を受けにくい
エソメプラゾールネキシウム®オメプラゾールのS体、安定した薬効

④ 看護のポイント(観察事項)

  • 食前投与(空腹時に服用 → 食事刺激でプロトンポンプが活性化する前に作用)
  • 長期使用の副作用:低Mg血症骨折リスク↑Clostridium difficile感染↑
    • C. difficile 感染症(CDI)
  • 長期使用での鉄・Ca・ビタミンB₁₂吸収低下
  • クロピドグレルとの相互作用(CYP2C19阻害 → 抗血小板効果↓)→ ラベプラゾール推奨
  • 漫然とした長期投与を避ける → 定期的な必要性の評価

与薬時の注意点:

  • オメプラゾール注射剤 オメプラゾール
    • 強塩基性薬剤・・酸性の輸液と混ぜると析出する
      • 溶解・希釈:日局生理食塩液または日局5%ブドウ糖注射液のみOK