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アドレナリン(注射液)

成分名:アドレナリン(エピネフリン)

注射剤

  • ボスミン注(アドレナリン注 1mg/1mL)
    • 筋注(アナフィラキシー時)・静注・皮下注
    • ボスミン注 製剤写真
      アドレナリン注0.1%シリンジ「テルモ」
💡

ノルアドレナリン・アドレナリン・イソプレナリンの違い

  • ノルアドレナリン:α作用優位。血管収縮で収縮期・拡張期血圧↑。心拍数は血圧上昇への反射で↓しやすい(反射性徐脈)。血管拡張性ショックなどの昇圧に用いる。
  • アドレナリン:β₁刺激で心拍数↑。収縮期血圧は上がりやすい一方、β₂血管拡張で拡張期血圧は低下することがあり、高用量ではα作用により上昇し得る(用量・投与経路による)。アナフィラキシーや心停止時などに用いる。
  • イソプレナリン(イソプロテレノール):β₁刺激で心拍数↑↑・心収縮力↑。β₂血管拡張で拡張期・平均血圧は低下しやすく、収縮期血圧は心拍出量増加により保たれる/上がる場合もある。徐脈型アダムス・ストークス発作等に用い、頻脈・不整脈に注意。
要点:心拍数はノルアドレナリンで反射性に↓、アドレナリンで↑、イソプレナリンで強く↑。血圧はノルアドレナリンで↑、アドレナリンは用量依存、イソプレナリンは拡張期↓しやすい。
投与目的・適応・投与経路が異なるため、互いに置き換えたり併用したりせず、製剤ごとの電子添文と指示に従う。

使用時の注意

⚠️ アナフィラキシー時の第一選択薬
  • アナフィラキシーが疑われたら 直ちに投与(ためらわない)
  • 投与経路:大腿前外側に筋注(静注ではない)
  • 成人:0.3〜0.5mg 筋注、小児:0.01mg/kg(最大0.3mg)筋注
  • 効果不十分なら 5〜15分間隔で反復投与 可

🚫 注意すべき状況
  • アナフィラキシーでは大腿前外側への筋注が第一選択。静注ボーラスは過量投与・重篤な不整脈の危険があるため避け、難治性ショックや心停止等で必要な場合は蘇生プロトコルに沿い厳重監視下で行う。
  • 静注が必要な場合は 必ず希釈 して緩徐に投与
  • ハロタン等の吸入麻酔薬との併用:心室細動のリスク↑
  • MAO阻害薬・三環系抗うつ薬:アドレナリン作用増強
  • β遮断薬服用中はアドレナリンの効果が弱まる場合がある。反応不十分時の追加治療(グルカゴン等)は医師が判断する。

💊 薬理作用(α・β受容体刺激)
  • α₁受容体:末梢血管収縮 → 血圧上昇・粘膜腫脹改善
  • β₁受容体:心拍数↑・心収縮力↑
  • β₂受容体:気管支拡張・末梢血管拡張
  • 低用量ではβ作用優位、高用量ではα作用優位

📦 保管
  • 遮光保存(光で分解:褐色に変色したものは使用不可)
  • エピペンの使用期限管理
🩺

看護師向け:観察事項

❤️ 循環動態の観察(最重要)
  • 血圧:急激な上昇(高血圧クリーゼ)に注意
  • 心拍数・心リズム:頻脈・動悸・不整脈の出現
  • 心電図モニタリング:心室性不整脈の早期発見
  • 静注時は 持続モニタリング必須

🫁 アナフィラキシー時の全身観察
  • 気道:喉頭浮腫による気道狭窄(嗄声・喘鳴・吸気性喘鳴)
  • 呼吸:気管支攣縮による呼吸困難・SpO₂低下
  • 皮膚:蕁麻疹・紅潮・血管浮腫の範囲と変化
  • 消化器:腹痛・嘔吐・下痢
  • 意識:ショック症状(意識レベル低下・顔面蒼白)
  • 投与後は症状再燃(二相性反応)に注意し、観察時間は重症度・治療経過・施設手順に応じて設定する。

💉 投与時の確認
  • 投与経路の確認:アナフィラキシーには 筋注(大腿前外側)
  • 濃度・希釈の確認:静注時は必ず希釈されているか確認
  • 投与時刻と投与量 を正確に記録
  • 反復投与の間隔(5〜15分)のタイマー管理

⚠️ 副作用の観察
  • 動悸・胸部不快感・不安感・振戦・頭痛
  • 血圧の過度な上昇:激しい頭痛・胸痛 → 脳出血のリスク
  • 注射部位の蒼白・壊死(末梢血管収縮による):指先等への誤注射時
  • 高血糖(グリコーゲン分解促進)