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ジギタリス製剤

ジギタリス製剤

① 薬効群の概要

ジギタリス製剤は、心筋細胞のNa⁺-K⁺ ATPaseを阻害し、細胞内Ca²⁺濃度を上昇させることで強心作用をもたらす薬。心房細動のレートコントロールにも使用される。

② 作用機序

  • Na⁺-K⁺ ATPase阻害 → 細胞内Na⁺↑ → Na⁺/Ca²⁺交換体の逆転 → 細胞内Ca²⁺↑ → 心収縮力↑(陽性変力作用)
  • 迷走神経刺激 → 房室伝導↓・心拍数↓ → 心房細動のレートコントロール
  • 交感神経抑制 → 心不全の神経体液性因子の改善

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
ジゴキシンジゴシン®最も汎用、経口・注射、腎排泄型、TDM対象
メチルジゴキシンラニラピッド®ジゴキシンのプロドラッグ、吸収率が高い
デスラノシドジギラノゲンC®注射剤、急速飽和に使用

④ 看護のポイント(観察事項)

  • ジギタリス中毒の早期発見が最重要 → 悪心・嘔吐・食欲不振・視覚異常(黄視・霧視)・不整脈
  • 投与前に脈拍測定(60bpm未満は投与中止・医師に報告)
  • TDM(治療薬物モニタリング)→ 有効血中濃度域が狭い(0.5〜1.0 ng/mL)
  • 低カリウム血症で中毒が起こりやすい → 利尿薬併用時は血清K値に注意
  • 腎機能低下で蓄積しやすい → 高齢者は特に注意
  • 相互作用に注意(キニジン・ベラパミル・アミオダロン等でジゴキシン血中濃度↑)