酸性注射剤
酸性注射剤
pHが酸性側(低pH)に調整されている注射剤。塩基性(アルカリ性)注射剤と混合すると、pH変動により沈殿・混濁が生じやすい。
代表的な酸性注射剤一覧
| 一般名 | 商品名 | pH | 備考 |
|---|---|---|---|
| ブロムヘキシン塩酸塩 | ビソルボン注 | 2.2〜3.2 | 高カロリー輸液との混注で力価低下 |
| アドレナリン | ボスミン注 | 2.3〜5.0 | アルカリ性薬剤と混合不可 |
| ノルアドレナリン | ノルアドレナリン注 | 2.3〜5.0 | アルカリ性薬剤と混合不可 |
| バンコマイシン塩酸塩 | バンコマイシン点滴静注 | 2.5〜4.5 | ヘパリンと直後白濁 |
| ドブタミン塩酸塩 | ドブトレックス注 | 2.7〜3.3 | アルカリ性薬剤と混合不可 |
| チアミン塩化物塩酸塩 | ビタミンB1注 | 2.5〜4.5 | |
| ミダゾラム | ドルミカム注 | 2.8〜3.8 | |
| ドパミン塩酸塩 | イノバン注 | 3.0〜5.0 | アルカリ性薬剤と混合× |
| ニカルジピン塩酸塩 | ペルジピン注 | 3.0〜4.5 | ヘパリンと直後白濁 |
| プロプラノロール塩酸塩 | インデラル注 | 2.8〜3.5 |
なぜ酸性に調整されているのか?
主成分が塩基性化合物(アミン類など)の場合、中性では溶解度が低い → 塩酸塩にしてpHを下げることでイオン形にし、水への溶解度を高めている。
注意:酸性注射剤を塩基性注射剤や塩基性側の輸液と混合すると、pHが上昇してイオン形→分子形に戻り、溶解度が低下 → 白濁・沈殿のリスク