パップ剤、テープ剤
皮膚に貼付して使用する外用製剤。基剤の違いにより、使用感・密着性・適用目的が異なる。
パップ剤 vs テープ剤の比較
パップ剤(白)

テープ剤(茶色)

| パップ剤(湿布剤) | テープ剤(プラスター剤) | |
|---|---|---|
| 基剤 | 含水性基剤(水分を多く含むゲル状) | 粘着性基剤(薄い粘着シート) |
| 厚さ | 厚い | 薄い |
| 粘着力 | 弱い(剥がれやすい) | 強い(密着性が高い) |
| 冷感・温感 | 水分蒸発による冷感あり(冷湿布)温感成分入りもある(温湿布) | なし(温度変化は少ない) |
| 皮膚刺激 | 比較的少ない | かぶれやすい(粘着剤による接触性皮膚炎) |
| 使用感 | 貼った直後にひんやり感あり | 目立ちにくい・動いても剥がれにくい |
| 関節部への適用 | 剥がれやすい | 適する(薄くフィットする) |
| 主な作用 | 主に局所作用(消炎鎮痛) | 局所作用(消炎鎮痛)または全身作用(経皮吸収型製剤) |
| 代表例 | モーラスパップ®(ケトプロフェン)、ロキソニンパップ®(ロキソプロフェン) | モーラステープ®(ケトプロフェン)、ホクナリンテープ®(ツロブテロール)、フェントステープ®(フェンタニル) |
各剤形の特徴
パップ剤(Cataplasm)
- 水分を多く含む厚めのゲル状基剤を支持体に展延した製剤
- 水分の蒸発により冷却効果がある(冷湿布)
- 温感成分(トウガラシエキス等)を含むものは温湿布
- 粘着力が弱く、関節部では剥がれやすい → テープや包帯で固定が必要な場合がある
- 皮膚への刺激が比較的少なく、かぶれにくい
- 代表例:
- モーラスパップ®(ケトプロフェン)
- ロキソニンパップ®(ロキソプロフェン)
- MS冷シップ®(サリチル酸メチル)
テープ剤(Tape / Plaster)
- 薄い粘着シートに薬物を含有させた製剤
- 粘着力が強く密着性が高い → 関節部・可動部にも適する
- 薄くて目立ちにくく、衣服の下でも使いやすい
- 粘着剤による接触性皮膚炎(かぶれ)が起こりやすい
- 局所作用型と全身作用型(TTS)の両方がある
- 局所作用型:モーラステープ®(消炎鎮痛)
- 全身作用型:ホクナリンテープ®(気管支拡張)、フェントステープ®(鎮痛)
- 代表例:
- モーラステープ®(ケトプロフェン)
- ロキソニンテープ®(ロキソプロフェン)
- ホクナリンテープ®(ツロブテロール) → 全身作用
看護師向け:使用上の注意
貼付剤に共通する注意事項
- 貼付部位のローテーション:同じ場所に繰り返し貼ると皮膚障害 → 毎回貼る位置をずらす
- ケトプロフェン含有製剤(モーラス®等):貼付部位への光線過敏症に注意 → 剥がした後も4週間は直射日光を避ける
- テープ剤の剥がし方:ゆっくり、皮膚を押さえながら → 皮膚損傷の予防
- 入浴前の剥がすタイミング:入浴30分前に剥がすと皮膚刺激が軽減
全身作用型テープ剤の注意
- ホクナリンテープ®:1日1回貼付、胸部・背部・上腕部のいずれかに貼付。気管支に直接貼るのではなく、皮膚から吸収されて全身循環を介して気管支に作用する
- 全身作用型は貼付部位を選ばない(効果は貼付部位ではなく血中濃度に依存)
- 切断不可のもの(リザーバー型)と切断可のもの(マトリックス型)がある → 添付文書で確認