タクロリムス水和物(経口剤)

9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
以下の報告を考慮し、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
〈効能共通〉
9.5.1 動物実験(ウサギ)で催奇形作用、胎児毒性が報告されている。1)
9.5.2 ヒトで胎盤を通過することが報告されている。2)
9.5.3 妊娠中に本剤を投与された女性において、早産及び児への影響(低出生体重、先天奇形、高カリウム血症、腎機能障害)の報告がある。3)4)
〈肝移植、腎移植〉
9.5.4 海外で実施された、Transplant Pregnancy Registry Internationalのデータベースから利用可能な2,905件の肝移植及び腎移植患者の妊娠事例に関するコホート研究において、前向きに調査された症例について以下の結果が報告されている。5)
大奇形が認められた症例は、本剤曝露群では6/297例(2.0%)、本剤非曝露群では1/53例(1.9%)であった。注1)注2)
小奇形が認められた症例は、本剤曝露群では12/297例(4.0%)、本剤非曝露群では認められなかった。注2)
自然流産が認められた症例は、本剤曝露群では33/335例(9.9%)、本剤非曝露群では3/56例(5.4%)であった。注2)
腎移植患者において、子癇前症が認められた症例は、本剤曝露群では84/226例(37.2%)、本剤非曝露群では7/37例(18.9%)であった。
早産児が認められた症例は、本剤曝露群では156/352例(44.3%)、本剤非曝露群では25/59例(42.4%)であった。
妊娠週数に対して児が正常な出生体重であった症例は、本剤曝露群では289/352例(82.1%)、本剤非曝露群では40/59例(67.8%)であった。注1)アザチオプリン、シクロスポリン、エベロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、プレドニゾロン、シロリムスのいずれか1つ以上を含むレジメンによる治療を受けた患者注2)妊娠の6週間前から出産までの間にミコフェノール酸モフェチルに曝露している患者を除外した解析結果