胆石溶解薬(利胆薬)
胆石溶解薬は、コレステロール胆石を化学的に溶解する薬。利胆薬は胆汁の分泌・排泄を促進し、消化吸収を助けるとともに胆道系の機能改善を図る薬の総称。
🔹 胆石溶解薬
- ウルソデオキシコール酸(UDCA) は胆汁酸の一種
- 胆汁中のコレステロール飽和度を低下 → コレステロール結晶の溶解を促進
- 胆汁酸のミセル形成を促し、コレステロールの可溶化を増大
- 適応:コレステロール胆石(直径15mm以下・X線陰性・胆嚢機能が保たれている場合)
- 溶解には 6か月〜2年以上 の長期投与が必要
🔹 利胆薬の分類
- 催胆薬(胆汁分泌促進):肝細胞での胆汁酸合成・分泌を促進
- 排胆薬(胆嚢収縮促進):胆嚢の収縮を促し、胆汁の排出を促進
| 分類 | 代表薬(一般名) | 先発品例 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 胆石溶解薬 | ウルソデオキシコール酸 | ウルソ® | コレステロール胆石溶解、肝機能改善、PBC治療にも使用 |
| 催胆薬 | トレピブトン | スパカール® | 胆汁分泌促進+Oddi括約筋弛緩作用 |
| 排胆薬 | 硫酸マグネシウム | — | 十二指腸内に投与 → CCK分泌 → 胆嚢収縮 |
- UDCA(ウルソ®)の服用:食後服用(胆汁酸の腸肝循環を利用)
- 長期投与が前提:患者の服薬継続意欲を支援(効果実感に時間がかかる)
- 下痢に注意(胆汁酸の腸管刺激による)→ 発現時は用量調整を医師に相談
- 定期的な画像検査(腹部エコー等)で胆石の大きさの経過観察
- 胆石溶解の適応条件の確認:
- コレステロール胆石であること(ビリルビン石・混合石は不適)
- X線陰性(石灰化なし)
- 胆嚢機能が保たれている(胆嚢管の開通性)
- 肝機能検査値のモニタリング(UDCA は肝疾患にも使用されるため)