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胆石溶解薬(利胆薬)

胆石溶解薬(利胆薬)

① 薬効群の概要

胆石溶解薬は、コレステロール胆石を化学的に溶解する薬。利胆薬は胆汁の分泌・排泄を促進し、消化吸収を助けるとともに胆道系の機能改善を図る薬の総称。

② 作用機序

🔹 胆石溶解薬

  • ウルソデオキシコール酸(UDCA) は胆汁酸の一種
  • 胆汁中のコレステロール飽和度を低下 → コレステロール結晶の溶解を促進
  • 胆汁酸のミセル形成を促し、コレステロールの可溶化を増大
  • 適応:コレステロール胆石(直径15mm以下・X線陰性・胆嚢機能が保たれている場合)
  • 溶解には 6か月〜2年以上 の長期投与が必要

🔹 利胆薬の分類

  • 催胆薬(胆汁分泌促進):肝細胞での胆汁酸合成・分泌を促進
  • 排胆薬(胆嚢収縮促進):胆嚢の収縮を促し、胆汁の排出を促進

③ 代表薬

分類代表薬(一般名)先発品例特徴
胆石溶解薬ウルソデオキシコール酸ウルソ®コレステロール胆石溶解、肝機能改善、PBC治療にも使用
催胆薬トレピブトンスパカール®胆汁分泌促進+Oddi括約筋弛緩作用
排胆薬硫酸マグネシウム十二指腸内に投与 → CCK分泌 → 胆嚢収縮

④ 看護のポイント(観察事項)

  • UDCA(ウルソ®)の服用:食後服用(胆汁酸の腸肝循環を利用)
  • 長期投与が前提:患者の服薬継続意欲を支援(効果実感に時間がかかる)
  • 下痢に注意(胆汁酸の腸管刺激による)→ 発現時は用量調整を医師に相談
  • 定期的な画像検査(腹部エコー等)で胆石の大きさの経過観察
  • 胆石溶解の適応条件の確認:
    • コレステロール胆石であること(ビリルビン石・混合石は不適)
    • X線陰性(石灰化なし)
    • 胆嚢機能が保たれている(胆嚢管の開通性)
  • 肝機能検査値のモニタリング(UDCA は肝疾患にも使用されるため)

補足:UDCAの多彩な適応

  • コレステロール胆石の溶解
  • 原発性胆汁性胆管炎(PBC)の肝機能改善
  • 慢性肝疾患における肝機能改善
  • 胆道ジスキネジー、胆嚢炎
  • 小腸切除後の消化不良
  • → 看護薬理学では「胆石溶解」の文脈で出題されやすいが、臨床では肝庇護目的での処方も多い