経皮吸収型製剤(TTS)の注意点
- リザーバー型(ニトロダームTTS、ニコチネルTTS等)は切断不可:薬物の放出速度が変わるため
- マトリックス型も原則非推奨:薬物動態データがなく、剥がれやすくなる
- 減量が必要な場合
- 規格変更(半分の含量の製剤に切り替え)
- 薬剤面の半分をテープで覆う
- 支持体にアルミニウムを含む製剤(ニトロダームTTS、ニコチネルTTS、ニューロパッチ等)は、AED使用時に火傷・破裂のおそれ → 必ず剥離
- 金属を含まない製剤でも、AEDパッドを貼る位置に貼付剤がある場合は剥離が必要(電気ショックの効果低下・熱傷リスク)
虚血性心疾患のため、硝酸薬のTTS(ニトロダームTTS、ニコチネルTTS)を使用している患者は、特に、除細動器使用する可能性もあると考えて、胸部には貼付しないように説明することも重要
- 支持体に金属(アルミニウム)を含む製剤は、MRI検査時に電磁気的共鳴により高温(50〜100℃上昇の報告あり)→ 貼付部位に関わらず必ず剥離
- ジアテルミー(高周波治療)施行時も同様に剥離が必要
- 電子レンジからの高周波漏れによる火傷の報告もあり
高温に注意が必要な薬剤:フェンタニル
- 高温になると、薬剤の吸収が高くなり、血中濃度が高くなりすぎる可能性がある
- 貼付したままの、入浴・サウナ・運動などは禁止
- 背中に貼付は禁止(布団と体に挟まって高温になるため) 電気カーペットなどにも注意
- 清潔で乾いた皮膚に貼付(汗・汚れは薬物浸透を阻害し、剥がれの原因にもなる)
- 避けるべき部位:傷口、湿疹のある部位、毛の濃い部分、ベルトライン(摩擦で剥がれやすい)
- 貼り替え時は同じ場所を避け、少しずつ位置をずらす(皮膚刺激の軽減)
かぶれ
- 貼付製剤でよく起こる局所性の副作用
- 対策
- 貼付部位を少しずつずらす
- 保湿
- 刺激性接触皮膚炎:貼付剤除去後に認められるが急速に軽快(2日以内に消失)
- アレルギー性接触皮膚炎:まれだが、掻痒を伴い除去後1〜2日で増強することがある。貼付剤の形状を越えて紅斑が出現
- 基本的に貼ったまま入浴可(製剤による) →不可:フェンタニル
- 毎日貼り替える製剤は、入浴前に剥がし、入浴後に新しいものを貼ると管理しやすい
- 貼付枚数・時間・部位など用法用量の遵守が重要(自己判断での調節は血中濃度変動のリスク)
- 剥がし忘れや複数枚同時使用による過量投与に注意
- 剥がせば速やかに薬物吸収が低下する(中止が容易な利点)
- 耐薬性:硝酸薬の経皮吸収型製剤では、持続投与により効果が減弱することがある(休薬時間を設けることで軽減)