吸入配合剤(COPD)
3成分を1つのデバイスに集約。LAMA/LABAでも増悪を繰り返す例や、好酸球性炎症が関与する例、喘息合併例で使用される。
| 商品名 | ICS成分 | LABA成分 | LAMA成分 | デバイス | 吸入回数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| テリルジー® | フルチカゾンFF | ビランテロール | ウメクリジニウム | エリプタ(DPI) | 1日1回 | 喘息・COPD両方に適応。操作が最も簡便 |
| ビレーズトリ® | ブデソニド | ホルモテロール | グリコピロニウム | エアロスフィア(pMDI) | 1日2回(2吸入) | pMDI型。吸気力が弱い患者にも対応 |
| エナジア® | モメタゾン | インダカテロール | グリコピロニウム | ブリーズヘラー(DPI) | 1日1回 | カプセル式。喘息に適応(COPDは適応外) |
COPDでICSを追加する場合の注意点:
- ICSによる肺炎リスクの増加があるため、漫然とは使わない
- 増悪頻度が高い例・好酸球数が高い例・喘息合併例に絞って使用
- ICS追加後も増悪が減らない場合はICSの中止を検討
COPD患者は高齢者が多く、吸気力や巧綻性に配慮したデバイス選択が重要。
| デバイス | 略称 | 代表例 | 特徴 | COPDでのメリット |
|---|---|---|---|---|
| ドライパウダー吸入器 | DPI | エリプタ、ブリーズヘラー、ディスカス、タービュヘイラー | 患者の吸気力で吸入。噴射タイミング不要 | 吸気力が十分なら操作が簡便 |
| 加圧定量噴霧吸入器 | pMDI | エアロスフィア(ビレーズトリ®) | ガスで噴霧。吸気力が弱くてもOK | 重症COPDで吸気力低下時に有用 |
| ソフトミスト吸入器 | SMI | レスピマット(スピオルト®) | バネの力でミストを発生。吸気力に依存しない | 吸気力が低下した高齢COPD患者に最適 |
COPDのデバイス選択のポイント
- 吸気力が保たれている → DPI(エリプタが最簡便)
- 吸気力が低下 → SMI(レスピマット)またはpMDI+スペーサー
- 吸入確認が必要 → ブリーズヘラー(カプセルが空になる)
- COPD患者は喘息患者より高齢が多い → 吸気力・巧綻性への配慮が特に重要
- 吸入手技の確認・指導:COPD患者は高齢者が多く、吸気力低下・手指の巧綻性低下があるため、定期的に手技を確認
- デバイスの適切性の評価:吸入がうまくできていない場合は、デバイス変更を医師に提案
- 吸入後のうがい:ICS含有製剤(トリプル配合剤・ICS/LABA)使用時は口腔カンジダ症・嗄声予防のため必須
- 副作用の観察:
- LAMA由来:口渇、排尿障害(前立腫肥大)、緑内障悪化(閉塞隷緑内障に禁忌)
- LABA由来:動悸、振戦、頻脈
- ICS由来:口腔カンジダ、嗄声、肺炎リスク増加(特にCOPDで重要)
- 急性増悪の徴候:痰の変化(量↑・膟性化)、呼吸困難悪化、発熱 → 早期受診を促す
- アドヒアランスの確認:COPDは自覚症状の改善が乏しく継続意欲が低下しやすい → 効果を実感できるよう説明(急性増悪の予防等)
- 禁煙指導:吸入薬の効果を最大化するためにも禁煙が不可欠
- 酸素療法併用時:吸入薬と酸素療法の併用におけるタイミング管理