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Ca製剤

Ca製剤(カルシウム製剤)

① 薬効群の概要

骨の主要構成成分であるカルシウムを補充する薬剤。骨粗鬆症治療において、活性型VitD₃製剤やBP製剤・デノスマブなどと併用される基本的な補助薬。単独での骨折予防効果は限定的だが、カルシウム不足の補正は骨粗鬆症治療の基盤である。

② 作用機序

  • 骨の主要無機成分であるハイドロキシアパタイト(Ca₁₀(PO₄)₆(OH)₂)の原料を補給
  • 血清カルシウム濃度を維持 → 二次性副甲状腺機能亢進症(PTH分泌↑)による骨吸収亢進を防止
  • VitD₃製剤との併用でカルシウム吸収が効率化

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
沈降炭酸カルシウムカルタン®Ca含有率が高い(40%)。胃酸で溶解されるため食後に服用。胃酸分泌低下例では吸収が低下
L-アスパラギン酸カルシウムアスパラCa®水溶性が高く、胃酸に依存せず吸収される。PPI併用例や高齢者にも使いやすい
グルコン酸カルシウムカルチコール®注射剤。低カルシウム血症の緊急補正に使用

④ 1日のカルシウム摂取目標

  • 骨粗鬆症患者の推奨カルシウム摂取量:700〜800 mg/日(食事+サプリメントの合計)
  • 日本人の平均食事からの摂取量は約400〜500 mg/日 → 不足分を補充
  • 過剰摂取(2,500 mg/日以上)は高Ca血症や腎結石のリスク

⑤ 副作用・注意点

  • 高カルシウム血症:活性型VitD₃製剤との併用時に特にリスク↑
    • 症状:口渇・多尿・倦怠感・食欲不振・悪心・便秘
  • 便秘・腹部膨満感:炉酸カルシウムで多い
  • 腎結石:Caの尿中排泄增加による
  • 他の薬剤との相互作用
    • テトラサイクリン系抗菌薬・キノロン系抗菌薬の吸収を低下させる → 服用間隔を空ける
    • ビスホスホネート経口薬の吸収を阻害 → BP製剤と同時服用しない
    • ジギタリスの作用を増強 → ジギタリス中毒に注意
  • ミルクアルカリ症候群:Ca製剤+大量の牛乳摂取で高Ca血症・代謝性アルカローシス・腎機能障害をきたすことがある

⑥ 看護のポイント(観察事項)

  • 高Ca血症の観察 → 口渇・多尿・倦怠感・食欲不振・悪心・便秘。特に活性型VitD₃併用時は注意。血清Ca値の定期モニタリング
  • 服用タイミングの指導 → 沈降炭酸Caは食後に服用(胃酸で溶解)。L-アスパラギン酸Caは食事に関係なく服用可
  • 他の薬剤との服用間隔 → BP製剤とは同時に服用しない。テトラサイクリン系・キノロン系抗菌薬とは2時間以上間隔を空ける
  • 便秘対策 → 炉酸Caで便秘が出やすい。水分・食物繊維の摂取を励ます
  • 飲水の励行 → 腎結石予防のため十分な水分摂取
  • 食事からのカルシウム摂取の確認 → 乳製品・小魚・大豆製品・緑黄色野菜などの摂取を励ます。薬剤と食事の合計で700〜800 mg/日を目標
  • 過剰摂取の防止 → Caサプリメントとの重複に注意。2,500 mg/日以上は避ける