抗コリン薬
パーキンソン病ではドパミン低下により線条体でAChが相対的に優位となる。抗コリン薬はM₁受容体を遮断し、このバランスを是正することで特に 振戦(安静時振戦) を改善する。ただし認知機能低下などの抗コリン作用による副作用が多く、高齢者・認知症には原則禁忌。現在は若年発症例で振戦優位の場合に限定的に使用。
- 正常では線条体でドパミン(運動抑制)とACh(運動促進)がバランスを保つ
- PDではドパミン↓ → 相対的にACh優位 → 振戦・筋固縮
- 抗コリン薬 → 線条体のM₁受容体を遮断 → ACh優位を是正
- 特に 振戦 に有効(固縮・無動への効果は限定的)
| 代表薬(一般名) | 先発品例 | 特徴 |
|---|---|---|
| トリヘキシフェニジル | アーテン® | 最も古くから使用。振戦優位例に。錠剤・散剤 |
| ビペリデン | アキネトン®、タスモリン®注 | 注射剤あり。急性ジストニア・薬剤性PDの急性期にも対応 |
- 振戦の改善度(最も有効な症状)
- 患者の 年齢・認知機能 の確認(高齢者・認知症には原則禁忌)
- 緑内障 の既往有無(閉塞隅角緑内障に禁忌)
- 副作用(抗コリン作用):
- 口渇:水分摂取・口腔ケア(龍歯リスク↑)
- 便秘:排便状況の確認
- 排尿障害:尿量・残尿感(特に前立腪肥大例)
- 認知機能低下(最も重要):物忘れ・混乱・せん妄
- 幻覚・せん妄・眼圧上昇・眼調節障害