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ドパミン遊離促進薬

ドパミン遊離促進薬

① 薬効群の概要

ドパミン神経からのドパミン放出を促進し、シナプス間隙のドパミン量を増加させる。代表薬のアマンタジンはドパミン遊離促進に加え、ドパミン再取り込み阻害とNMDA受容体拮抗作用も持つ。PDでの最も重要な使い方は L-ドパ誘発性ジスキネジアの改善。もともとA型インフルエンザ治療薬として開発された転用薬。

② 作用機序

  • ドパミン遊離促進:ドパミン神経からのドパミン放出を促進 → 線条体のドパミン量↑
  • ドパミン再取り込み阻害:シナプス間隙のドパミン濃度を維持
  • NMDA受容体拮抗:グルタミン酸による過剰な神経興奮を抑制 → L-ドパ誘発性ジスキネジアの改善(最も重要な臨床的位置づけ)
  • 抗ウイルス作用(A型インフルエンザ):M2タンパク阻害(耐性ウイルスが多く現在は使用減少)

③ 代表薬

代表薬(一般名)先発品例特徴
アマンタジンシンメトレル®錠50mg・100mgドパミン遊離促進+再取り込み阻害+NMDA拮抗。腎排泄型。A型インフルエンザにも適忚

④ 看護のポイント(観察事項)

  • ジスキネジアの改善度(L-ドパ併用時、最も重要な指標)
  • 運動症状(振戦・固縮・動作緩慢)の変化
  • 腎機能の確認(腎排泄型 → 腎機能低下時は蓄積しやすく減量が必要)
  • 夕方以降の投与を避ける(不眠の原因)
  • 特徴的な副作用:
    • 網状皮斑(livedo reticularis):下肢に網目状の紫紅色皮疹。通常無害だが患者への説明が必要
    • 下肢浮腫
  • 幻覚・妄想・興奮(特に高齢者・腎機能低下例)、悪心・めまい
  • 急な中止を避ける(悪性症候群のリスク)

作用のまとめ:

作用臨床的意義
ドパミン遊離促進PDの運動症状改善
ドパミン再取り込み阻害シナプスのドパミン濃度維持
NMDA受容体拮抗L-ドパ誘発性ジスキネジアの改善(最重要)
抗ウイルス作用A型インフルエンザ(耐性の問題で使用減少)