トラマドール
使用時の注意
⚠️ 作用機序(二重機序)
- μオピオイド受容体作動作用(活性代謝物M1も作用)→ 鎮痛
- NA・5-HT再取り込み阻害(SNRI様作用) → 下行性疼痛抑制系の増強
- → オピオイド作用+モノアミン作用の両方で鎮痛
⚠️ 特徴
- 弱オピオイドに分類される。ほかのオピオイドとの単純な力価換算は避ける
- NSAIDs・アセトアミノフェンで不十分な疼痛に使用(WHO鎮痛ラダー 第2段階)
- 非がん性慢性疼痛にも使用可能(強オピオイドより依存性リスクが低い)
- 配合剤(トラムセット®)はアセトアミノフェンとの相乗効果で鎮痛作用を増強
🚫 注意すべき状況
- セロトニン症候群:SNRI様作用があるため、SSRI・SNRI・MAO阻害薬との併用でリスク↑
- けいれんのリスク:てんかんの既往がある患者では注意
- 悪心・嘔吐:最も多い副作用。制吐薬(メトクロプラミド等)の予防投与を検討
- 便秘(オピオイド作用)→ 緩下薬の予防投与
- 眠気・めまい
- 依存性:強オピオイドより低いが、長期使用で依存が生じうる → 漸減中止
- アセトアミノフェン過量:トラムセット配合錠などは添文上1日8錠を超えない。ほかのアセトアミノフェン含有薬との重複にも注意。
💊 薬理作用
- μオピオイド受容体作動作用(活性代謝物M1も作用)
- NA・5-HT再取り込み阻害作用
📦 保管
- 室温保存、遮光
看護師向け:観察事項
❤️ 投与後の観察
- 鎮痛効果の評価(痛みのスケール:NRS等)
- 悪心・嘔吐の有無(特に導入期)
⚠️ 副作用の観察
- 悪心・嘔吐(最多):制吐薬の予防投与を検討。導入時に多く、数日で耐性がつくことが多い
- 便秘(オピオイド作用):緩下薬の予防的併用を検討。便秘には耐性がつかない
- 眠気・めまい:転倒リスクの評価
- セロトニン症候群:SSRI・SNRI等との併用時に注意。興奮・発汗・ミオクローヌスが出たら報告
- 呼吸抑制:強オピオイドよりリスクは低いが、高用量・他の中枢抑制薬併用時に注意
📊 配合剤使用時の注意
- トラムセット配合錠は添文上1日8錠を超えない。ほかのアセトアミノフェン含有薬との重複に注意。
- 長期使用時は依存性のモニタリング → 漸減中止
トラマドールのポイント
- 二重機序:μオピオイド受容体作動作用+ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害作用
- WHO鎮痛ラダー 第2段階(弱オピオイド)
- 非がん性慢性疼痛にも幅広く使用
- 悪心・嘔吐が最多の副作用 → 制吐薬の予防投与を検討
- セロトニン症候群 のリスク(SSRI/SNRI併用時)
- 配合剤ではアセトアミノフェンの 4g/日の上限 に注意