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かゆみ

かゆみ(掻痒)概要と薬物治療

① 概要(かゆみとは)

かゆみ(掻痒)は、掻きたいという不快な感覚で、皮膚疾患だけでなく全身疾患や薬剤などでも起こる。
  • かく→皮膚バリア障害→さらにかゆい、という「かゆみの悪循環」に陥りやすい
  • 夜間に悪化して睡眠障害につながることもある

② 代表的な原因(鑑別のイメージ)

  • 皮膚疾患:湿疹/皮膚炎、蕁麻疹、乾燥皮膚、アトピー性皮膚炎、疥癬 など
  • アレルギー/ヒスタミン関連:蕁麻疹、薬疹など
  • 全身疾患:慢性腎臓病(尿毒症性掻痒)、胆汁うっ滞(肝胆道系)、甲状腺疾患、血液疾患(鉄欠乏など)
  • 神経因性/心因性:帯状疱疹後、末梢神経障害、ストレスなど
  • 薬剤性:オピオイド、抗がん薬など(疑わしければ薬歴確認)

③ まず行うこと(治療の土台)

  • 皮膚の乾燥対策:保湿(入浴後すぐ)
  • 刺激回避:熱い湯、こすり洗い、ウール素材など
  • 爪を短く、掻破による二次感染を予防
  • 原因疾患(皮膚疾患/全身疾患/薬剤)の評価と治療

④ 薬物治療(代表)

分類例(目的)ポイント/注意点(例)
外用保湿剤乾燥性掻痒の基本。毎日継続
外用ステロイド外用(炎症性のかゆみ)湿疹/皮膚炎などで有効。部位・重症度で強さ調整。長期連用の副作用に注意
外用タクロリムス等(炎症性のかゆみ)顔/頸部などで選択されることがある。刺激感が出ることがある
内服抗ヒスタミン薬(蕁麻疹など)ヒスタミンが関与するかゆみで有効。眠気・口渇などに注意(薬剤差あり)
内服抗アレルギー薬(補助)症状・体質により選択。効果判定は一定期間で
内服(神経因性/難治)ガバペンチノイド等腎機能で用量調整が必要なことがある。眠気、ふらつきに注意
胆汁うっ滞性掻痒(専門管理)原因治療+対症療法病態に応じた選択(専門医管理が前提)
尿毒症性掻痒(CKD)透析条件調整、保湿、対症療法皮膚乾燥対策が重要。薬剤選択は個別
尿毒症性掻痒(透析患者)ナルフラフィン(κオピオイド受容体作動薬)抗ヒスタミン薬で不十分な掻痒で検討されることがある。眠気、めまいなどに注意。適応・用量は医師指示に従う

⑤ 受診を急ぐ/相談したい目安

  • 発熱、全身の発疹、粘膜症状(薬疹などが疑われる)
  • 強い夜間掻痒や家族内感染が疑われる(疥癬など)
  • 黄疸、尿の濃染、強い倦怠感(肝胆道系)
  • 透析/腎疾患があり強い掻痒が続く
  • かゆみが長引き、原因がはっきりしない