市販後調査・市販直後調査
市販後調査(PMS):発売後の「実臨床データ」で、安全性・有効性・適正使用をアップデートする
市販直後調査:発売直後の「重点監視」。短期間で集中的に安全性情報を集め、迅速に注意喚起する
1) 市販後調査(PMS)とは
市販後調査は、医薬品が承認・発売された後に、実際の医療現場で使われた結果を集めて、
- 安全性(副作用)
- 有効性(効き方)
- 適正使用(どんな患者に、どう使うと安全か)
を継続的に確認する取り組み。
2) なぜ必要?(治験との違い)
治験は「条件が限定」される。市販後は「多様な患者・長期間・併用薬あり」など、現実に近い条件で使われる。
- 治験は人数・期間が限られ、対象も選ばれている
- 市販後は
- 高齢者、腎障害、妊婦、併用薬が多い患者など、より多様な人に使われる
- 使用期間が長くなり、まれな副作用も見つかりやすい
3) 市販後調査で行うこと(イメージ)
- 副作用(有害事象)の収集・評価・報告
- 使用実態の把握(どんな患者で、どの用量・期間で使われているか)
- 特定のリスクに焦点を当てた調査(例:肝障害、間質性肺炎、出血、感染症など)
- 必要に応じて、添付文書改訂、適正使用情報の発出、安全対策の強化
4) 市販直後調査とは(発売直後の“重点監視”)
市販直後調査は、新薬の発売直後(特に情報が少なくリスクが読みにくい時期)に、短期間で集中的に安全性情報を集めて、迅速に注意喚起・対策につなげる取り組み。
目的
- 発売初期に起こりやすい「予期しない副作用」や「重篤な副作用」の早期把握
- 医療現場への情報提供(注意点、観察事項、対応)を迅速化
現場で起きること(例)
- 製薬企業の担当者(MR等)が医療機関を訪問し、
- 使用状況
- 副作用の有無
- 重要な注意点の周知
を確認・収集する
- 重要な安全性情報が出た場合、医療機関に速やかにフィードバックされる
5) 看護・医療現場で押さえるポイント(授業向け)
新薬は発売後に情報が更新される前提。とくに発売直後は「観察・記録・共有・相談」が重要。
- いつから始めたか/どの用量か
- 併用薬・合併症
- どんな症状がいつ出たか(時系列)
- 「副作用かも」と思ったら、自己判断で放置せず 重篤性評価→相談・受診 につなげる
薬が世の中に出たら終わり、ではない、
販売後に、多数の患者で使われる中で判明したことは、
情報収集し、次に活かす→副作用情報や適応拡大など