看護薬理学
/
看護薬理学
/
📚
看護薬理学(学生用教材)
/
02 事前学習(薬物動態ADME・副作用・安全な与薬:用語確認)
02 事前学習(薬物動態ADME・副作用・安全な与薬:用語確認)
2026/9/2
14:59
2026/9/2
14:59
このページの使い方
第2回は「薬が体の中でどう動くか(薬物動態)」の回です。
事前学習(10〜12分)は
用語の意味
を短く確認します。
患者差(腎機能・肝機能など)や安全な与薬の判断は、対面授業で扱います。
到達目標(事前学習)
吸収・分布・代謝・排泄(ADME)を説明できる
半減期と初回通過効果の意味を説明できる
投与経路による違いを挙げられる
副作用・相互作用・禁忌の意味を区別できる
1) ADME(全体像)
投与
→
吸収(A)
→
分布(D)
→
代謝(M)
→
排泄(E)
吸収
:投与された薬が血液中へ移動する
分布
:血液中の薬が組織・臓器へ移動する
代謝
:薬を体外へ出しやすい形に変化させる(主に肝)
排泄
:薬や代謝物が体外へ出る(主に腎)
2) 吸収(Absorption)
吸収に影響する例:
投与経路
剤形
消化管の状態
食事
他の薬
3) 初回通過効果(first pass)
経口投与では、
消化管から吸収 → 門脈 →
肝臓で一部代謝
→ 全身循環
となり、
飲んだ量すべてがそのまま全身へ届くわけではない
。
4) 分布(Distribution)
分布に影響する例:
臓器血流
脂溶性
血漿タンパク結合
体水分量・体脂肪量
血液脳関門
5) 代謝(Metabolism)
主に肝臓が関与
薬理作用が弱くなる場合がある
活性代謝物が作られる場合もある
他の薬で代謝が
阻害
・
誘導
されることがある
6) 排泄(Excretion)
主に腎臓から尿中へ排泄
胆汁、便、呼気などから排泄される薬もある
腎機能が低下すると
蓄積する薬
がある
7) 半減期
血中薬物濃度が半分になるまでの時間
半減期が関係すること:
投与間隔
効果の持続
体内から薬が減る速さ
反復投与での蓄積
8) 投与経路(特徴)
投与経路
基本的な特徴
経口
簡便だが吸収・初回通過の影響を受ける
静脈内
直接血液中へ入り、作用発現が速い
筋肉内・皮下
組織から徐々に吸収
吸入
主に気道・肺へ作用
経皮
皮膚から持続的に吸収
舌下・直腸
経口とは吸収経路が異なる
9) 用語の区別(超重要)
用語
意味
副作用
薬との因果関係が考えられる有害な反応
相互作用
薬・食品などの組み合わせで作用が変化
禁忌
危険性が高く、使用してはならない条件
有害事象
因果関係を問わず、使用中に生じた好ましくない出来事
事前確認問題(4問)
ADMEを順に答えよ(日本語でも可)
初回通過効果とは何か(1文)
半減期が関係することを1つ挙げよ
「副作用」「相互作用」「禁忌」の違いをそれぞれ1文で説明せよ
次回につながる問い
同じ量の薬を投与しても、高齢者や腎機能低下患者ではなぜ作用が強くなることがあるのだろうか。