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セマグルチド(遺伝子組換え)

#セマグルチド(遺伝子組換え)製剤(ウゴービ皮下注)
 
① 薬剤の位置づけ(What)
  • セマグルチドは、MASHに対して国内で初めて承認された薬物治療の一つ
  • 食事療法・運動療法を基本とし、その上で薬物療法を追加する位置づけ
  • 肝線維化進展や肝関連イベントリスクの低減を目的として使用する
② 適応・効能の範囲(Where)
効能・効果
  • MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)
ただし、
  • 単なる脂肪肝(MASLD)
  • アルコール性肝疾患
  • 他の慢性肝疾患
には適応しない。
③ 対象患者の要件(Who)【最重要】
投与対象は以下を満たす患者。

必須条件

  • MASHと診断されている
  • 肝線維化を有する
  • 食事療法・運動療法を実施しても十分な改善が得られない

診断条件

原則として
  • 肝生検
または
  • MRI-PDFF
  • MRE
  • FibroScan
  • FIB-4 index
などを組み合わせて専門医が評価する。

除外・慎重投与

  • 非代償性肝硬変
  • 他の活動性肝疾患
  • 重篤な膵疾患既往
  • 妊娠中
などは慎重に判断する。
④ 投与・使用方法の要点(How)
  • 週1回皮下注射
  • 消化器症状軽減のため段階的に増量
一般的には
0.25 mg
0.5 mg
1.0 mg
1.7 mg
2.4 mg
まで漸増する。
副作用が強い場合は
  • 増量延期
  • 減量
  • 一時休薬
を検討する。
⑤ 医療機関の要件(Where / By whom)
投与施設は
  • 肝疾患診療に十分な経験を有する
  • MASH診断が可能
  • 肝線維化評価が可能
  • 副作用対応が可能
であることが求められる。
投与判断は主として
  • 肝臓専門医
  • 消化器内科専門医
が行う。
⑥ 併用療法・支援の要件(Support)
薬だけでなく、

必須

  • 食事療法
  • 運動療法
  • 体重管理
を継続する。
特に
  • 5~10%以上の体重減少
が重要な治療目標となる。
必要に応じて
  • 管理栄養士
  • 糖尿病療養指導士
  • 看護師
など多職種支援を行う。
⑦ 有効性・安全性の要点(Why careful)

有効性

期待される効果
  • 肝脂肪減少
  • 肝炎症改善
  • MASH消失率向上
  • 体重減少
  • 肝線維化進展抑制

主な副作用

  • 悪心
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 便秘
  • 食欲低下
重篤な有害事象として
  • 急性膵炎
  • 胆石症・胆嚢炎
  • 重度脱水
に注意する。
⑧ 実務でのチェックポイント(Summary)
□ MASHであることを確認
□ 線維化評価を実施
□ 生活習慣改善を十分実施したか確認
□ 肝臓専門医が適応判断
□ 消化器症状を説明して開始
□ 段階的増量を徹底
□ 体重・肝機能・栄養状態を定期評価
□ 膵炎・胆嚢疾患症状をモニタリング
□ 食事療法・運動療法を継続支援
□ 「脂肪肝だから全員使う薬」ではなく、線維化を伴うMASH患者が対象であることを確認する。
 

関連通知等

 
代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH:マッシュ)