Hypersensitivity Reaction After Inhalation of a Lactose-Containing Dry Powder Inhaler

Robles J, Motheral L. Hypersensitivity reaction after inhalation of a lactose-containing dry powder inhaler. J Pediatr Pharmacol Ther. 2014 Jul;19(3):206-11. doi: 10.5863/1551-6776-19.3.206. PMID: 25309152; PMCID: PMC4187530.
症例報告
P:Population 誰を対象に
9歳男児
E:Exposure 何をしたら(曝露)
 
C:Comparison 何と比べて(比較)
 
O:Outcome どうなる?(アウトカム)
 
Paper Interpreter
タイトル(英語と日本語)
Hypersensitivity Reaction After Inhalation of a Lactose-Containing Dry Powder Inhaler
乳糖含有ドライパウダー吸入器吸入後の過敏反応
ジャーナル名と発行年
Journal of Pediatric Pharmacology and Therapeutics, 2014年
最初と最後の著者
Janie Robles, Lesley Motheral
最初の所属機関
Department of Pharmacy Practice, School of Pharmacy, Texas Tech University Health Sciences Center, Lubbock, Texas
要旨
乳糖を含むドライパウダー吸入器(DPI)の吸入後、牛乳タンパクアレルギーを有する患者において過敏反応が報告されることがあります。この記事では、牛乳タンパクアレルギーのある子供において、乳糖含有DPI吸入後に発生した難治性喘息増悪の症例を報告します。
背景
吸入ステロイド(ICS)は喘息治療の第一選択肢として使用され、DPIとして提供されることがあります。乳糖は多くの薬剤に安定剤として含まれており、牛乳タンパクで汚染されることがあります。牛乳タンパクアレルギーのある患者に対しては、乳糖含有DPIは禁忌です。
方法
9歳のアフリカ系アメリカ人男児が中等度持続性喘息の既往を持ち、乳糖含有DPI吸入後に呼吸困難を訴え、入院しました。彼の治療経過を詳細に記録し、乳糖含有DPIの使用により喘息増悪が引き起こされたと結論付けました。
結果
患者は乳糖含有DPI吸入後に呼吸困難を呈し、治療が難航しました。DPIの使用を中止し、代替薬を使用することで改善しました。
考察
乳糖含有DPIは牛乳タンパクアレルギーを持つ患者に対しては使用すべきではないと結論付けました。また、医療従事者はこの問題に対する認識を高める必要があります。
以前の研究との新規性
以前の報告では、乳糖含有DPIによるアナフィラキシーが一例のみ報告されていましたが、本症例は初めての難治性喘息増悪の報告です。
限界
症例報告であるため、一般化には限界があります。
潜在的応用
医療従事者は、牛乳タンパクアレルギーのある患者に対して乳糖含有薬剤の使用を避けるべきです。